『ストレイト・ストーリー』この映画を撮るための人生と感じてしまう

映画『ストレイト・ストーリー』ポスター 映画館

ーネタバレを含みますー

『ストレイト・ストーリー』人間にとって本当に必要な時間とは、何はさておいてもこれだけは一番大事にしておきたい。物事に優先順位をつけるつもりはないけれど、今はこの事の他は後回しにして取り組まないと、それが他人から見たら大した価値がないと思われても。

デヴィット・リンチ53歳 1999年の作品

まさに油の乗り切った時。

作品は、1994年にニューヨークタイムズに乗った記事。

ほぼ実話と。

それにしても、500キロの距離をトラクターで。

セリフにもあったけど、「あと100キロのところまで5週間

一日10キロちょっと。

徒歩でも、もう少し稼げると思うのですが。

とにかく、のんびりゆったりと時間をつかって。

出てくるのは、ほぼ高齢者中心。

意図したことなのか、とにかく悪人が出てこない

人生の終盤の局面では、人と争うことなどしたくもない。

そんなことより、もっと大事なことに時間を使いたい。

そんな気持ちが伝わってきます。

漁師

男らしさとは

今の時代男らしさ女らしさというセリフは、性差別になるのだろう。

今でもアメリカでは、男は荒々しく男らしいのが是という風潮が。

日本人男性は、彼等から見ると中性的に見えるらしい。

映画の主人公は、頑固で実に男性的。

第二次大戦に従軍して、結婚して14人の子供をもうけ、うち育ったのは7人。

細かいことにこだわることしない、言葉に裏表がない

だけど、言い出したら聞かない。

日本だって、かつてはこんな男性像が理想とされた時代があったんですが。

そこが、もともと和を重んじる国、あまり感情は出してはいけない。

となると、アメリカ人から見ると日本人は何考えてるかわからないとなるわけで

さらに、これに加え昨今では、その場だけ話が通ればOKというコメンテイター全盛。

そんな視点でみると、この主人公は、実に魅力的で男性的で。

ただ、呆れるほど頑固。

しかし、そこには愛情が。

道路をトラクターで延々と走るのだけど。

必ず片輪を路肩に落として、少し斜めになりながら。

乗りづらいと思うのだけど、

邪魔にならないようにという配慮なのか。

大型トラックにはねられたくないとの思いなのか。

彼の、心使いと思いに想像を働かせてしまう。

「カインとアベル」という永遠の課題

兄弟の嫉妬が語られる聖書の逸話。

アメリカ人は好きですね。

映画『エデンの東』以来何度も取り上げるテーマ。

若くて決起盛んな時の過ち。

人生の最終盤では、もうそんなことはどうでもいい。

人生の終わりに嫉妬に駆られる、そんなことに時間を裂きたくない。

残された時間は少ない。

今は、もっと大事なことに時間を使いたい。

ラグビーの試合のホイッスルが鳴ったあと。

そう、ノーサイドの雰囲気を漂わせた映画だろうか

映画『ストレイト・ストーリー』公式サイト:https://straightstory.jp/

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