『コーダ あいのうた』いい加減この日本語タイトルなんとかなりませんか

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聾啞者の4人家族の中で、唯一健聴者の主人公の高校生の長女。一家は、漁師として生計をたてるも、主人公が、彼らの生活には欠くことのできない存在。しかし、彼女にだって自分の人生の選択がある、家族のためか、自分の夢か、揺れ動く少女の選択は?

工夫のかけらもない邦題

2022年のアカデミー賞作品賞。

鳴り物入りの作品なんですが。

なんでも、愛の歌とつければ何となくいいっかみたいな邦題

鑑賞したい気分にならないですね。

かつて『愛と青春の旅立ち』なんて大ヒット映画があったんですが。

ここまで、コテコテの邦題になるとかえって開き直っていていいなと思うのですが

だから、『コーダ あいのうた』も思い切って、『コーダ 愛と涙の物語』なんて臭い題名はいかがでしょうか。

とにかく邦題一つで、鑑賞気分になったりならなかったり。

今回も、アカデミー賞作品賞とらなかったらみなかっただろうな。

まあ、題名はさておき、本作のほうですが。

暗くなりがちな題材を明るく。

この一言につきるかな。

家族は、主人公を除き、全員聾唖者。

主人公が、家族の生活の重要部分を補いながらの生活。

いわゆるヤングケアラーという事になるんだけど。

自らの運命を憂いることもなく、明るくたくましく生きてゆく主人公。

このあたりが、受賞要素かと。

現実は、そう簡単なことではないと思うのですが。

しかし、アメリカ作品を見ていていつも思うのですが。

性的表現が、オープンといいますか、明け透けといいますか

おおらかと言うのとはちょっと違う。

このあたり、日本人との感覚の違いを感じるんですが。

本当に、アメリカ人ってこんな感じなのか、知りたくなりますよね。

それとも、映画だから大げさなのか。

このあたりは、実際に生活してみないとわからないだろうな。

垣根のない、バリアフリーな時代が望まれる。

主人公を幸か、不幸かと考えることは、あまり意味がないと。

ひとそれぞれ、置かれた境遇は、選べない要素が強いのですから。

その人が、いかに生きるかが問題だと

それでいて、障害を持った人、あるいは持ってしまった人。

この人達が、社会参加ができる環境の整備は、必須のことだと。

となると、映画に出てくる聾啞者の人の社会参加には、まだまだ整備不十分

さらに、彼らとどうかかわりあってゆくか、このあたりは教育の仕事だと。

聾啞者に限らず、障害者とのかかわりあいの仕方は、ソフトもハードも含めて、まだまだ改善されなければと、そう考えさせられる作品ではあります。

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