絶叫!コンポヨンファ(공포영화 )フェスティバル2022その2

絶叫!コンポヨンファ(공포영화 )フェスティバル2022 ポスター 映画館

B級映画には、それなりの楽しみ方がある。作る側は、アイデアで勝負してきているのだから、多少の作りの雑さは目をつぶって下さいと言うことに。以上のお約束を守れるなら、『コ死:デスロワイヤル』はそれなりに楽しめます。韓国社会の歪みを垣間見る思い。

『コ死:デスロワイアル』

前回『ヒノプシス/催眠』に続きの鑑賞です。

よりすぐりの韓国ホラーのキャッチコピーに期待しすぎた感がありますが。

一つの作品として見たときに、それなりに楽しめる作品ではあります。

韓国の学園ホラーとでも名付けたらいいのでしょうか。

いわゆる、復讐劇なのですが。

そこは、韓国の熾烈な受験戦争を背景に、歪んだ青春像が描かれており

なかなか、韓国の若者も大変だと感じさせられます。

日本では、大学進学率は50%ですが、韓国ではすでに80%に達しております。

それでいて、卒業後の就職率が50%そこそこと、結構屈折した事情がうかがえて。

それに、地縁、血縁、地域間の対立や、こねが作用する就職戦線。

結構複雑なお国ではあることが、察せられるのですが。

そんな歪みが、生み出す負の力。

そんな背景が、作品に影響しております。

なんか無理のあるストーリー展開。

事件は、高校三年生の夏休みの受験対策の合宿。

選ばれた生徒だけで、校舎で。

鍵のかかった校舎で、繰り広げられる復讐劇となるのですが。

一人一人と消されてゆく。

鍵がかかっているので出られない。

怯える生徒たち。

と、ここで見ている方では、一つ不可解なことが。

そう、なぜ皆脱出しないのかな。

なんで、殺されるの待っているんだろうって。

鍵がかかって出られないからという事なんですが。

でも、ここ校舎ですよね。

窓ありますよね。

それ、破って脱出したら。

と思ってしまうのですが。

なぜか、一人一人けされるのを待っている。

強化ガラスだからでしょうか。

でも、誰一人として破ろうとはしない。

ラストになって、やっとガラスを破って脱出するのですが。

思わず、最初からそうしたらと思ってしまうわけで

そんなこと思ってしまうのは、私だけでしょうか。

B級映画というカテゴリー

ということになります。

あくまでも低予算で作られた作品。

昔からこのカテゴリーはありまして。

それはそれで、肩こらず見ましょうということになるのです。

となると今回の企画もうなずけるのです。

ヒノプシス/催眠』もしかり今回の『コ死:デスロワイアル』もそうなるのです。

まあそれでいて、両作品とも韓国社会の闇とでもいいますか、そんな部分に切れ込んでいこうという姿勢は、いいですね。

B級ならB級なりに同じ料金を取るわけですから。

当然そこには、工夫と企画、大作や大手の企画にない新鮮味を感じさせないと

となると、今回の2作品はそれなりに楽しめます。

こういうカテゴリーの作品が多く出てくるのも、映画大国になった韓国ならでは。

エンターテインメントの分野では元気です。

まあ、国家が映画に対して結構バックアップしてます

ただその分、政府の顔色うかがってとなるとつまらないのですが。

最近の韓国映画で、微妙に感じることなのですが。

しばらくは、その動向に注目と言ったところでしょうか。

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