映画『アシスタント』エリート新入社員の見たものは、夢と現実の残酷

映画『アシスタント』ポスター 映画館

ーネタバレを含みますー

映画『アシスタント』アメリカのエリート社員の現実とは、高額の報酬にあわせて、そのストレスは、そうとうなもの。これは、しかたがない、本人がそれを望んだのだから。ただ、パワハラ、セクハラとなるとその判断は難しい。犯罪でない限りその境界は曖昧だから。

名門大学から更に狭き門をかいくぐり

やっとたどりついた、映画業界のアシスタント。

将来プロデューサーを目指す彼女の最初の仕事は、会長のアシスタント。

秘書みたいなものでしょうか、とにかく雑用すべて。

上手くやって当たり前。

ちょっと失敗すると、会長から罵声を浴びさせられ

始末書ならぬ、謝罪文を書かされる。

設定では、入社2ヶ月目だからしょうがないよね。

でも、そんなことでと思うことで、謝罪文。

めげるよな。

誰よりも早く来て、帰るのは一番後。

長時間労働は、あたりまえ。

文句を言おうもんなら、君のかわりは、アイビーリーグの秀才が、400人順番まちしてると、言われる始末。

同僚の対応も、冷たい。

それが、女性に対する態度、と思えるくらい。

エレベーターってレディーファーストだよね、と思うんだけど、そんなことはお構いなし。

同じ部屋にいても、用事のある時には、紙くずを丸めて投げられる始末。

まあ、映画だから多少の誇張は、あると思うのですが。

パワハラと取るか、当たり前のことととるか。

彼女が、受ける待遇をどう取るか。

まあ、入社2ヶ月目ですから、同僚からまだ仲間と認めてもらえず、冷たくあしらわれるのは、致し方ないかな。

じゃあ、会長から受ける罵詈雑言は。

これも、入社間もないと、ありえるかな。

かなり、高給取りとなるようですし。

残るは、会長のセクハラ、彼女にではなくて、会長のお気に入りの素人の俳優志願の女の子を、無理やり秘書にすること。

そして、情事と疑われる所業。

エンターテイメントの世界では、ごく当たり前のように映画では。

だろうなと、想像はつきます。

芸能の世界に、常識を求めるほうが、無理

ただそれが、力ずくでとか、薬を使われたとかなると、別問題ですが

一般の会社だってあることでしょ。

一流企業の最高責任者となったら、鶴の一声でしょ。

大体権力を手中にした人間の考えることなど、皆似たようなもの。

エンターテイメント業界ほどではないとしても、逆らえないでしょ。

となると、平社員のわたしは、どう生きてゆくかということになるのですが。

泳ぎ切るか、収入が減っても自分らしく生きるか。

しかし、どこへ行っても、大なり小なり、この問題は、ついて回りますが。

そう、経済活動に正義と言えることなど、ほぼない

こう言うと、身も蓋もないのですが。

そう大げさなことでもなく、お金のためと割り切る部分は、大事です

会長に囲われた、俳優志願の女性にしても、同僚の言葉が印象的「彼女なら、上手く会長を利用できるわよ」

そう、この映画は、エンターテイメント業界を題材に、一般の会社でも起きることを拡大して見せているだけ。

ストレス社会をどう生きるか。

ラストの場面が、象徴的だった、皆が帰った後、会長と二人。

もう帰っていいとの許可。

その彼女が、オフィスの外のカフェから、まだ明かりのついている会長の部屋を眺める場面。

そう、まだ仕事してると。

アメリカの責任者は、高額の報酬に合わせて、そのプレッシャーも相当なものなのだと、総連想させる場面で、終わる。

そう、経済活動とは、そういうもの。

収入に合わせて、そのストレスは増大する。

ストレスが、増大すれば、そのはけ口をどこかに求める。

パワハラ、セクハラ、あるいは犯罪ぎりぎりか。

まさに、人の世をデフォルメしたような作品。

さあ、後は、あなたはどの様な人生を選択しますか。

過度なストレスに、さらされないように。

ストレスからは、にげられません。

映画『アシスタント』公式サイト:https://senlisfilms.jp/assistant/

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