映画『罪と悪』あんまり悪人出てこないんですけど、どうなのこの題名

『罪と悪』ポスター 映画館

ーネタバレを含みますー

映画『罪と悪』題名に映画の内容が負けているな、人間の原罪にでも迫るのかなんて期待したのですが、出てくるのは悪ぶっても善人ばかり。ラストの処理もいただけない。限られた時間と予算の中で、とりあえず作品にしてみました的なもどかしさしか残らない。

みんな善人に見えるんですが。

そう、根本的にみんな善人なんですよね

なんで、こんないかめつい題名になるのか。

子供のころの仲良し仲間とふとした間違いから犯した殺人、それを精算せぬまま大人になった主人公。

やがて大人になり、それぞれの生き方を。

だけど過去の過ちを精算しようと。

そこから、いろんな風景が見えてくる。

そんな流れでしょうか。

題材としては面白いし、興味も湧く。

ただ、映画の出来となると。

消化不良でしょうね。

なんか、ラストもよくわからないし。

なぞなぞで終わってしまうような部分とか。

漁師

決められた制作費、決められた時間

この枠内で作られた作品だなと。

そこそこの俳優陣が出て入るんですが。

皆さん忙しいのでしょうね。

納得ゆくまでの映像、演出を追求したのかなと。

今の、日本映画の悲しさが詰まってます。

本物指向というか、こだわりというか、どこに行ったのでしょうか。

反社の人が着てる服が、中国大手通販sheinの服で、私も持ってるなんて服が、ちらほら。

ラストの人のマドラスチェックの半袖は、ユニクロですよね。

私も持ってます。

反社の人たちって、高い服きますよね。

Tシャツ一枚1万円とか。

田舎の反社だから、安物でもいいのかな。

なんて、思ってしまいます。

些細なところでも、こだわりが欲しかった。

罪の源流となった事件もありきたり。

主人公の少年達が、小児性愛者にレイプされたことが始まり。

これも、今どきのはやりなんじゃないですか。

一昔前までは、まさかなんて言っていたのに。

今じゃテレビのワイドショーでも取り上げる、はやりの話題。

そんなこと言ったら失礼でしょうか。

小児性愛者の存在自体が、まるで悪のような描き方。

ほんの百数十年前までは、少年愛なんて当たり前だったのに。

戦前までは、その名残もあったはず。

このあたりに、事件のきっかけを持ってくるあたりも安直。

『罪と悪』なんて、人間の存在自体を問われるような題名をつけたんだから。

もっと、深くこだわった作品を作ってください

そう思ったのは、私だけでしょうか。

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