一人の少年の成長記として優れた作品です。アメリカ社会の厳しさを嫌と言うほど感じさせられます。そんな中でも希望を失わない主人公のひたむきな姿に、感動します。
2019年公開のアメリカ映画
『荒野にて』の舞台は。オレゴン州ポートランド。
父親と二人暮らしの15歳の少年が主人公。
父親が亡くなり、天涯孤独となった少年が、施設に入ることを拒み一人で生きて行こうとするところから、物語が佳境に入ってきます。
パソコンも携帯もない時代。
アメリカ社会の底辺にうごめく白人達が出てきます。
いわゆるプアホワイトと言われる一群で。
近年この層が拡大していると。
このあたりが実にリアルに、描かれております。
繁栄を謳歌している大国、そんなイメージからは程遠い。
最貧層とまではいきませんが、底辺でうごめく社会が如実に。
アメリカ社会の過酷さ
一人で生きて行こうとする少年に、アメリカ社会は厳しさだけしか与えません。
そう、底辺で生きて行くとはどういうことか、少年は思い知らされます。
少年が働く、競走馬の厩舎。
それも、華やかなメインストリートではなく。
田舎競馬に近い世界。
そこが、いかにハードな世界なのか、良く解ります。
この作品の優れているところは、物語を綺麗ごとでかたずけない点でしょうか。
押しつぶされそうになる少年
物語は、さらに少年を窮地に追い込んで行きます。
父親が、亡くなり一人となった少年は。
殺処分されそうになる愛馬と荒野に逃げます。
そこからが、この作品の真骨頂でしょうか。
この作品が、希望を与えてくれるのは。
過酷な条件下であっても、主人公は、前を見続けていることでしょうか。
そのことが、唯一の救いとでも言いますか。
一人の少年の成長記として優れた作品です。
アメリカ社会の厳しさ、日本社会の緩さ。
そんなことを考えさせられる作品です。
『荒野にて』公式サイト:https://gaga.ne.jp/kouya/
Amazon.co.jp
人気ブログランキング - にほんブログ村
にほんブログ村の人気ブログランキングは数多くの人気ブログが集まるブログランキングサイトです。(参加無料)
コメント