韓国映画『梟』時代劇として可もなく不可もなし。まあ時間に余裕があれば

映画『梟』ポスター 映画館

ーネタバレを含みますー

『梟』主人公は、盲目の鍼師、だけど暗闇ではかすかに見える、このあたりが謎解きの付箋なんですが、物語がありきたりで、お茶の間時代劇の域をでない。わざわざ時代を遡ってセットにもお金をかけて、そこに人間の性が映されないと、無駄な出費に担ってしまう。

時代劇を見たくなる理由

歴史上の人物なら、ある程度定まった評価があり。

だけど、作品では、違った方向から考察してみたり。

新たな解釈があったり。

それを通して、作品としての存在価値が出てくると思うのですが。

今回の内容は。中国清の時代の韓国のお話。

その韓国の王は、高齢で、そこに清に人質だろうか、取られていた息子夫婦と孫が戻ってくる。

そして、覇権争い。

謀略渦巻く朝廷。

その息子が、何者かによって殺害される。

その殺害の現場にいて、犯人を知ってしまった盲目の針医。

その彼が、主人公。

今ひとつはっきりしない王子殺害。

実の父が、黒幕なんだけど。

なんで、病弱、老い先そうながくなさそう。

いかにも人の良さそうで、分別ありそうな息子。

息子に家督を譲って楽隠居とならないのか。

そんなに、王位に執着があるのか。

このあたりが、よくわからない。

王の妾にそそのかされたのか。

あるいは、清に色濃く染まった息子に家督を譲ることは、やがて清に滅ぼされてしまうと考えたか。

もう先の見えた老人に、そんなに覇権に執着する理由が、見えてこない

このあたりが、この作品に深みを感じない理由。

漁師

たとえ時代劇でも、人間が描けていれば

そう、人間の根源的悩み。

欲望、嫉妬。

ありとあらゆる人間臭さが描かれていれば。

時代劇だろうと、現代に通じるだろうし。

過去の時代をわざわざ持ち出すのだから、ただの歴史教科書では意味がない。

この作品は、残念ながらそこまで掘り下げられなかった。

お茶の間時代劇の延長で終わってしまっている。

映画『梟』公式サイト:https://fukurou-movie.com/index.html

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