1999年『喜劇王』をリメイク
2019年香港中国合作の作品です。
今回は主演を男性から、女性に置き換えています。
監督は、「少林サッカー」「カンフー・ハッスル」、のチャウ・シンチー。
文句のつけどころのない、ツボを押さえた喜劇に仕上がってます。
流石の力量。
抱腹絶倒楽しませていただきました。
夏に楽しむ軽い作品としては最適です。
映画俳優を目指す、女性の奮闘記ですが、この体当たりの演技いいですね。
各俳優陣も憎いばかりの演技、そして、最後には、すこしほろっと涙腺をゆるませる演出、心憎いばかりです。
まさに、喜劇作品はかくあるべきとも言える、仕上がりになっております。
ぜひ、劇場で楽しんでほしいですね。
明日のスターを目指すことの厳しさ
私の友人に、明日のスターを目指している役者がいます。
決してスターというよりも、セリフのあるしっかりした役者を目指し、役者で食って行かれる、つまり生活できることを目指して頑張っています。
彼は、私立大学を出て、俳優養成所を経て現在に至っています。
年齢は50歳を超えていますが、現在もエキストラやちょい役がほとんどで、役者としては生計はたっておりません。
では、どのような生活をしてるかと言うと、仕事は百貨店の清掃作業で生活費をねん出しております。
朝7時から13時頃まで働いて、その後営業活動をしております。
製作会社を回って何か役がないか、毎日回るわけで、その他オーディション。
そして、演技の練習などにあてております。
なぜ、清掃作業かというと、休みが取れるからです。
突然でも明日休みますでもOKしてくれるからです。
つまり、営業に回って明日出てくれないか、なんてことも多いわけで、そのチャンスを逃したくないので、おのずと出来る仕事は限られてきます。
生活は、ほんとうにギリギリの様です。
おそらく、手取り12,3万位かと。
清掃作業は請負でやっているとすると、年金は如何してるんだろうと。
そんな、生活を20年以上続けているわけで。
それが、役者として食べてゆくことを目指すという事の現実なのです。
彼も、舞台や映画、テレビドラマにすでに100本以上でています。
しかしまだ、大きな役が来ない。
それぐらい、厳しい世界なんですね。
でも、彼は、たとえ満足な年金が受給できなくても、役者を目指すだろうなと。
壮絶な人生だけど、一生かけて目指すのだろうな。
しかし、なんとなく目指したものだけが到達する点に彼は到達するだろうと感じます。
それが、どんな形になっても彼は、一生かけて求め続けてゆくだろうな。
もう一つの役者を目指すパターン
以前、ワークショップで芝居をした時、一人プロの役者さんも加わりました。
最初の顔あわせから、初めての立ち稽古の時。
やはり、プロは違うなと感じ、この人の前で演技するのが恥ずかしかった記憶があります。
練習後彼と話していて、彼がふと「今月まだ仕事してないんだよね」と
では、「どのようにして生活してるの」と聞いてみると。
彼は「いいや結婚してるから、何とか生活はできてるんですが」と答えが返ってきました。
あれそれって、奥さんの稼ぎで生活してるという事でしょう。
つまり、言葉は悪いですがヒモってことですよ。
と思ったのですが、口には出しませんでした。
結構役者として一本立ちを目指す人にこのパターンも結構あるんですよね。
さあ、食うや食わずで役者を目指すか、パトロンを見つけヒモをしながら目指しますか。
もし、あなたが役者を目指すなら、どちらを選びますか。
そんな目で作品を鑑賞して下さい、喜劇の中に結構深い物語が見えてきますよ。
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