格差社会の持つ人間の醜さを比喩的に描いた、映画『プラットホーム』目をそむけたくなる描写でかなり過激な作品ですが、人間の本質を剥き出しに描いております。ですから正視したくないのですが、もうそこまで日本にも本格的な格差社会が来ているのではないでしょか。
R-15の映画です
映画倫理委員会が自主的に映画を4区分しておりまして。
- G 年齢にかかわらず誰でも鑑賞できる。
- PG-12 12歳未満の年少者の観覧には、親又は保護者の助言・指導が必要。
- R-15+ 15歳以上(15歳未満は観覧禁止)
- R-18+ 18歳以上(18歳未満は観覧禁止)
という事で、15歳未満は観覧禁止の作品です。
内容や主張していることは、閲覧禁止ではないのでしょうが。
描写が問題なんでしょね。
かなりエグイ表現がなされており、目をそむけたくなる場面もあります。
そうまでして、何を表現したかったのか。
格差社会を視覚的に表現したのでしょうか。
各階層に2人の人間にいる塔の様な巨大な建物。
何階まであるのかはわからない、部屋の中央には穴が開いており上下の階層がつながっている。
そこに、毎日上層の階から食事が下りてくる。
最初は、豪華な食事なのですが、階を進むごとにその食事は減って行き、最後はその食べ残しすらなくなってしまう。
上の階の住人なら食事には、困らないのですが。
月に一度自分の居住する階層が変わってしまうという設定です。
皆が次の人の為にある程度食事を取り分ければ、食物もある程度ゆきわたるのでしょうが。
そこは、極限に置かれた人間の事。
食べられるときに食べて置く、とばかりに人間の醜さが顔を出します。
自分の置かれた階層。
誰でも上の階層に属していたい。
人間の本音ですよね。
そこから、高見の見物のごとく下を見下す。
しかし、ある時自分が見下される立場になる。
だから、見下せる時はここぞとばかりに。
そのあたりの、人間の醜さの表現は上手ですね。
階層や階級が残っている国(スペイン)の製作というのもあるのでしょうか。
日本では、格差社会が叫ばれておりますが、まだ目に見えてそれを意識する機会はまだ少ないのでは。
これから、ますます広がる格差。
韓国映画『パラサイト 半地下家族』の中でも描かれている格差社会。
一家は、大学を出ている息子でさえ職がないという現実が出てまいります。
日本もやがて、そんな時代がくるのでしょか。
それくらい、この一年の雇用を巡る社会情勢は一変しました。
さらに事態は悪い方へ、これから影響が出てくると思われております。
作品は、そんな格差社会というものはどんなものなのか、比喩を用いて描いておりますが。
程度の差こそあれ、もうそこまで来ているのではないでしょか。
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