人間が神から遠ざかるように働く力、それがイルミナティの実像でしょうか、これらの働きは人類創生の頃よりあったことで、まさにそこに陰謀論なる考え方が出てまいります。数々の謎に包まれた秘密結社ですが、今回の映画でも残念ながら解明にはほど遠い感じがします。それくらい手ごわい相手なのでしょう。
公開された『イルミナティ』見ると消される そんなバカな
冷静に考えると、映画見て消されたらとんでもないことに。
しかし、そこは宣伝文句、見事にやられました。
公開しょっぱなから、一日一回の上映。
少し意味ありげに解釈した私がバカでした。
予告編では、物語風で興味をそそられたのですが。
チケットをかって、ポスターをよく見て、ドキュメンタリーとなっておりまして。
なんかいやな予感がしたのですが。
全編、ほぼインタビューの構成。
ひたすら、睡魔との戦いの作品でした。
そもそもイルミナティとは?
イエズス会の修道士だったインゴルシュタット大学教授のアダム・ヴァイスハウプトが1776年に創設した秘密結社です。
ドイツ南部とオーストラリアにおいて一世を風靡したのですが、その無政府主義的傾向からバイエルン政府によって1785年に禁圧されております。
イルミナティは啓蒙思想の影響を受けており、キリスト教に代わる自由思想や理性宗教の普及をはかりました。
これだけを見ると問題のない運動に思えるのですが。
実は、そう簡単なことではなくて。
反キリストと言う枠組みでとらえると、かなり根深い問題が見え隠れしてきます。
旧約聖書 創世記から始まる
聖書は旧約聖書、新約聖書両方からできております。
年代的にはもちろん旧約聖書が古くて、それは人類の創造、そしてアダムとエバの話から始まります。
新約聖書は、旧約聖書で言う所のメシア(救世主)であるところのキリストがこの世に来られてからの話となります。
さて、そこで、人間はもとは神から創造されたアダムとエバから始まるのですが、かれらは、蛇の誘惑に負けて、神様が食べてはいけないと言った知恵の木の実を食べてしまいます。
そして、彼らの中に罪というものが入り込んくるわけですが。
この、人間と神とを離そうとする働きがあったわけで。
これをしたのは、隋楽天使ルシファーと言われております。
神の一番の働き手であったルシファーが神を裏切り、人間を神から遠ざけようと働くわけです。
その働きの延長線上にあるのにあるのがカバラ魔術、錬金術、薔薇の十字友愛団、フリーメーソン、イルミナティとなるわけです。
神と人間とを離す考え方を総称して、グノーシス主義と言います。
これには、異論もあるかと思いますが、キリスト教の側からするとそうなります。
そのグノーシス主義の一旦として、イルミナティが存在するわけで。
俗にいう陰謀論という考え方なのですが。
今回の映画でも、過去の何か大きな事件がイルミナティの陰謀であるとか、そんな話が出てくるかと期待していたのですが。
ほぼ、いままでに言われてきたことの繰り返しをおさらいしている程度で終わっています。
まあ、イルミナティの解説書か、その様な題名の新書に書いてある程度の内容になっております。
しかし、グノーシス主義もイルミナティも調べれば調べるほど、深みにはまるとでも言いますか。
この世の中のあらゆるものがそこにかかわっているのではないか、という疑惑が浮かんできて、まさにドツボにはまる感じがします。
そのあたりが、陰謀論という考え方が生まれるのですが。
手ごわい課題ですね、なにせグノーシス主義を調べて行くと。ワーグナーやユングといった歴史的有名人にぶち当たるわけで。
とても手におえる代物ではありません。
今回の映画で、そんな解明の糸口でも見えたらと思ったのですが。
残念ながら、やはり深追いしないほうが良い問題なのでしょか。

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