なぜ彼らは、日本人と同化しないのだろう。そんな在日朝鮮人社会を描いた作品『北風アウトサイダー』。名作『血と骨』から20年後の大阪が舞台、在日朝鮮人の置かれた状況は変わったのだろうか。
同じく在日朝鮮人社会を描いた傑作『血と骨』
『血と骨』と比べるのは、申し訳ないのですが。
『血と骨』は、1960年代を中心の在日朝鮮人社会。
『北風アウトサイダー』は1980年代。
この20年で、在日朝鮮人社会も変わったなと。
『血と骨』では、在日社会の独特の世界が再現されておりましたが。
『北風アウトサイダー』では、在日社会が、ライトになっているというか、日本に近づいている感じがします。
それはそうですよね、その国で暮らせば当然その国の風俗習慣に近づいてゆくのは、当然の流れかと。
在日韓国人と在日朝鮮人。
在日といっても、二種類存在します。
在日韓国人と在日朝鮮人。
ご存じのように、朝鮮半島は二つに分断されたままで。
大韓民国と北朝鮮人民共和国の二つの国家が存在しています。
それをそのまま日本に移し替えたのが、在日韓国人と在日朝鮮人。
この二つの集団は、決して交わることがない。
朝鮮半島が、分断されたままの様に。
勢力としては、圧倒的に在日朝鮮人のほうがうわまわっています。
決してその国に同化しようとしない在日朝鮮人。
彼らは、決して国籍を捨てようとしない。
在日朝鮮人としてのアイデンティティーを持ち続けようとする。
在日韓国人の方が、まだ同化してきている。
いわゆる海外における日系を見ていただければ、わかると思うのですが。
日系ブラジル人にしても、日系アメリカ人にしても同じですが。
一世、二世はともかく、三世四世ともなれば、彼らは、ブラジル人でありアメリカ人になっている。
これが、在日朝鮮人社会にはない。
あくまでも、朝鮮人として生きてゆこうとしている。
そんな、彼らの姿勢が、本国で評価されているかと言うと、そうでもない。
なのに、なぜ彼らは、その姿勢を崩さないのか、不思議です。
映画から40年経た、今の在日社会は。
2020年代の在日社会もあまり変わっていないだろうなと、あくまで推測ですが。
彼らが、そうまでかたくななのは、日本と朝鮮半島の過去の関係においての出来事が関わっていることは間違いないのですが。
そんな、在日朝鮮人社会を『北風アウトサイダー』を通して、覗いてください。
彼らの、物のとらえ方考え。
そして、現代の日本人社会との大きな違い。
それは、家族血縁の繋がりが、非常に強いこと。
これは、在日韓国人も方もそうなのですが。
なぜ、そこまで家族血縁にしがみつくのか。
私には、非常に窮屈におもえてしまうのですが。
日本社会においては、一つの塊でいないと生きてゆかれなかったからでしょうか。
どうか、作品を見てお一方、お一方が考えていただければ幸いです。
北風アウトサイダー公式サイト:https://www.kitakaze-movie.com/
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