日本は、比較的平等な国です。レストランに行っても貧乏人と金持を分け隔てすることはなく、一見等しく扱ってくれます。それが海外に行くと、露骨に扱いが違ってくる。世界的にはその方が標準なようで、そんな格差社会が拡大するとその行き着く先に待つものは・・
大富豪の結婚式の花嫁の悲劇
舞台は、南米大富豪の結婚式。
政情不安なのでしょう、舞台の富豪の屋敷の外は、デモやら暴動など不穏な様子。
やがて、その暴動が屋敷内まで。
おおよそ平和な日本では、他人事なんですが。
映画の主題はそこにはないようです。
大富豪、日本に住んでいるとこのイメージは、なかなか実感としてわかないのですが。
海外では、ごく当たり前。
日本は、大富豪が生まれないような税制になってますので。
ある程度平等な社会だと。
貧富の格差の生み出す不条理
この感覚も、日本ではわきにくいですね。
日常の生活で、例えばレストランに行って、明らかにサービスの違いを感じるとか。
銀行に行って、ATMにならばなくてもいい人たちと遭遇するとか。
まあ、日本でも大株主や大口の預金者は、扱いが違うのですが。
一般に、おおやけにはそれを感じさせない様にしてますね。
それが、海外だと大きく違うようで。
露骨に分けられるのが当たり前といいますか。
この格差があまりにも広がるところから生まれる怒りが、この映画の主題でしょうか。
日本でもジワリと感じる格差
非正規雇用が、雇用全体の50%に達する現在、その生涯収入にも当然差が出てくるわけで。
もらえる年金額もちがってくると。
公共サービスは、ある程度公平に受けられるとしても。
たとえば、教育の面などでは、収入の多い家庭ではおおよそ教育費に掛けられる費用も多いわけで。
公立学校の質の低下が叫ばれる昨今、お金持ちの家庭は、子供を私立に通わせるとなるのは、必然だと。
受けられる教育に差が出てくると、それは就職にも影響するわけで。
いわゆる負の連鎖なるものが、ループ状になって。
はっきりとした階層の差が出てくる社会になるわけで。
この映画の様ではないにしろ、これからの日本でも不満の鬱積が起こるのではないでしょうか。
この映画の様に、暴動とか、よく諸外国で聞かれる大富豪の誘拐なんてことにはならないとは思いますが。
格差社会の広がりが生む弊害と不満は、これからの日本社会の問題でもあります。
映画『ニューオーダー』イメージフォーラム:https://www.imageforum.co.jp/theatre/movies/5306/


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