ーネタバレを含みますー
映画『覗き屋』あくまでもフィクションの韓国大統領候補の私生活ですが、よく作れたなと感心してしまいます。それとスマホという私達の生活に欠くことのできなくなったツールの二面性を上手く作品に活かしています。便利さと引き換えの危険性この命題との付き合いは避けられない。
韓国大統領の私生活って
大胆に映画化するのは、流石だなと思いますが。
その分、本国では、この作品あまり取り上げられないのかな。
現政権とは関係ないと言っても。
当事者としたら面白くないですよね。
韓国大統領候補の国会議員の妻が、暴力的夫から自らを守るために、その秘密をスマホに。
スマホを大胆に主役にもってくるあたり、今時の作品ですよね。
また、韓国大統領候補の国会議員の描き方がエグい。
男尊女卑そのもの。
暴力的だし。
それも、限度を超えて。
おまけに、自らを追い落とそうとするものを消すことは、なんとも思わない。
いくら、現政権とは関係ないと言っても、面白くないだろうなと。
それでいて、さもありなんと思わせるところも、心憎いですが。
現代韓国の一面を描いているのは間違いない。
程度の差こそあれ、韓国の歴代の大統領にどうしても映画の架空の大統領候補をかさねてしまう。
それだけ、韓国大統領に男性的と言うか。
暴力的とは言わないけど、日本人にはない良く言えば力強さ、悪く言えば強権的おもむきを感じてしまうのも確か。
韓国だって、民主化されてからまだ50年たっていないし。
その前は、泣く子も黙る軍事政権。
だから、この映画にもその頃のイメージとか、大統領像をどうしても重ねてしまう。
でも、よく作れたなと感心もしてしまいます。
韓国は映画産業にかなり政府が、力を入れていれバックアップしているはず。
弊害として、政府の顔色を伺うようになるのは、あること。
韓国映画のもっていた、人間の闇を描く作品が、昨今少ないのもそのせいか。
いたるところで監視される現代社会。
『覗き屋』は、そのことも痛切に感じさせます。
直接的には、スマホが監視の道具ではないにしろ。
そこに記録された、写真なり通話記録、あるいは位置情報などなど。
消しても消しきれないものが残ってしまう怖さ。
まあ、完全にスマホを破壊してしまえば、いいのですが。
毎日一個づつ破壊していたら、たまらない。
まあ、普通の人が普通に生活していれば、そう問題になることはないけど。
自分の個人情報が、間違いなくそこに記録され、いざとなれば復元されてしまうということは、肝に目命じておいたほうが。
まさに、便利になったことの代償でしょうね。
映画の中で、大統領候補の国会議員が暴露された情報を瞬時に削除してしまう手際の良さなどは、まさに現代的。
ああつくづく、ストレスフルな時代に生きていることを感じざる終えません。
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