映画『オマージュ』韓国映画には珍しい落ち着いた作品。女性監督による先輩女性監督の足跡をたどる工程を丹念に描いている。そこは、女性の細やかさが出ていて、作品に独自の柔らかさをもたらしている。声高に叫ぶわけではないのだがそこがまたいい味を出している。
なんだかんだ言っても、日本もまだ男性社会
女性映画監督による、先輩女性監督に捧げた作品『オマージュ』
何かと比べられる日本社会と韓国社会。
どちらにも言えるのは、まだまだ先進国の中では、男性優位社会だということ。
先輩女性監督の作品を復元する過程を通して、韓国社会で苦悩する女性の姿が浮かび上がる。
男女平等なんて、なんて虚しい言葉だと思えてならない。
男社会は、その既得権益をそう簡単には明け渡さない。
実につまらない、理由で女性を見下す。
韓国社会にも日本社会にも共通するそんな閉塞感が、作品から伝わってくる。
いつになったら、真の男女平等社会が実現するのだろうか。
いや国会議員にだって女性大臣もいるではないか。
そう、日本には女性議員で大臣もいるにはいるが。
とても、女性の味方とは思えない、男社会の代弁者に思えてならない。
それには、もっと女性議員の数も増えないと。
社会の至るところで、女性の進出がもっと進まないと。
そんな法律でも作ればいいのにとおもってしまう。
例えば、上場企業の役員の半分は、女性でなければならないとか。
大学の医学部の定員の半分は女性とか。
きちっと法整備でもしない限り、無理かな。
映画『オマージュ』を見てるとため息しか出てこない。
そう、韓国も日本もまだまだだなと。
そんな思いに包まれて、エンドロールになる。
ただ、女性監督の小さな戦いが少しづつでも変化をもたらしてくれないかなと。
その点では、この映画は十分評価できる。
あくまでも、女性目線、男にはできない視線で作品を作っている。
シン・スウォン監督の頑張りに期待したい。
映画『オマージュ』公式サイト:https://hommage-movie.com/
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