『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』この長ったらしい題名と同じくらい、映画の中身も叫びたくなるほど退屈だった。なぜ、この作品がアカデミー賞なのかも理解できないし、多分私の頭が、現代の思考についていけなくなったのだろう。
「マルチバース」なんて知らなかった。
これが、理解できないとこの作品は、わからないらしい。
「マルチバース」日本語訳が「多元宇宙」。
自分が今いる世界とは別に他の世界が複数存在するという、理論物理学のことらしい。
この「マルチバース」が、昨今の流行りなのだそう。
作品は、難解というわけではないけど、すんなりと素直な作品ではない。
つまり、主人公が、いくつもの世界で存在し、その主人公がその世界でそれぞれに行動していて、そららをつなげて見せるという感じだろうか。
見ていて面白いとは思えない。
なにせ、理論上でしか存在しないから、ピンとこない。
たとえ、そうであったとしたら、自分の存在はなにか意味があるのかというところに行きつくわけで。
いわゆる虚無感。
このあたりが、現役の僧侶に支持されたりするのですが。
そう、仏教的宇宙観と相通じるところがあるみたいです。
結局アカデミー賞は、話題作りの場でしかないのか。
『エブエブ』が、アカデミー賞の作品賞はじめ、多数の部門での受賞を見るとそう思えてならない。
そう、新しい物に飛びつくというか。
本来なら、マニアとか一部の熱狂的ファンに支持されてという部類の作品だとおもうのですが。
私としては、この手の作品は好みではない。
なんと言っても、想像力も掻き立てられないし。
話にもついて行けないし。
漫才のオール巨人さんが、若手の漫才コンクリールの審査委員を降りると言った。
若手漫才の話のどこがおかしいのかわからなくなったというが、その理由。
アニメのキャラのマネをして笑いを取っていたというそのグループ。
そのアニメの何がおかしいのかが、わからない。
そんなこと言っていたと思うのですが。
『エブエブ』もまさにそんな感じ。
「マルチバース」という今流行の物理理論を全開に振り回した作品。
だから、それが、面白いかと言われれば。
興味もないし、ただ退屈なだけ。
もっとわかりやすい作品のほうがいいな。
これが、私の感想。
なぜ、『エブエブ』が、かくも評価されるのかは、私には永遠にわかりそうもない。
わかったからと言って、どうなるもんでもないですが。
もう少し、わかりやすい作品を見たいというのが本音。
アカデミー賞の評価というか、選考基準というか。
まあ、話題性を重視して選んだのかなと思えてならないのですが。
理論上でしか存在しない世界には、興味はない。
映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』公式サイト:https://gaga.ne.jp/eeaao/
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