映画『ばるぼら』 耽美的で 危なっかしいラブストーリー

映画フィルムのイメージ画像 映画館

悪魔に魂を売り渡して代わりに富と名声を手に入れる。危ないけど何処か魅力も感じてしまうそんなお話が映画『ばるぼら』。オカルト的作品かと言うとそうではなく耽美的魅力をもったラブストーリーです。さあ、あなたならどうします危ない一歩踏み出しますか。

稲垣吾郎・二階堂ふみ出演、原作手塚治虫『ばるぼら』

原作は、手塚治虫の大人向けの漫画雑誌『ビッグコミック』(小学館)に1973年7月から1974年5月まで連載された同名の漫画です。

小説家美倉洋介(稲垣吾郎)が「ばるぼら(二階堂ふみ)」という名前のフーテン少女と出会い不思議な力で成功し、名声を得そして破滅して行く作品です。

映画は、日本・ドイツ・イギリスの共同制作。

なんとも不思議な魅力を持った作品です。

「ばるぼら」という魔女

「ばるぼら」はギリシャ神話の文芸を司るミューズの末妹、現代の魔女とでも言えるでしょうか。

映画の中でも黒魔術とのかかわりが色濃く描かれているのですが。

かと言ってオカルト的作品ではありません。

どうかと言いうと、危なっかしいラブストーリーと言った方が正解でしょうか。

黒魔術というと、想像できるのが、黒ミサつまり悪魔との交流ですね。

魂を悪魔に売り渡すことで、この世での富や名声を手に入れられる。

古くは、紀元前、聖書が書いている通り旧約聖書の時代から今日まで連綿と続いております。

もちろんその実態は良く解りません。

非科学的とバカにされるかもしれませが、そのような話は世界各国何処でも。

聖書は、その存在を否定してないのですから。

主人公美倉は手塚治虫氏の投影か

何処かそんな感じを持ってしまうのですが。

美倉の異常な性欲、「ばるぼら」との妖しい生活。

悪魔に魂を売り渡すことで、この世の富と名声が手に入る、どこか危ない魅力を覚えてしまします。

そんな、危なっかしさを映画はラストまで持ち続けます。

現代の黒魔術は

先ほどにも述べたように、その実態は良く解りません。

しかし、それに近いものは、意外と私達の周りにいくらでもあるのでは。

たとえば、占星術、これも聖書ではこれを行ってはいけないとなっているので、その範疇に入って来るのでは。

あと、霊媒や口寄せといわれる死者に物事を尋ねること。と

これも日本全国いたるところにありますよね。

後は、コックリさんと言ったところでしょうか。

意外と知らないうちに軽い気持ちで、その世界に足を踏み入れているのでは。

危うきに近寄らず

というのが賢明でしょうか。

しかし、それぞれ自由ですから、自己の責任においてとなりますが。

映画『ばるぼら』は、そんな危険な領域にふと入ってしまった、あまねく魅力の虜になってしまった物語です。

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