ーネタバレ含みますー
『モナリザアンドザブラッドムーン』期待しなかった映画が、意外とツボにはまってた時って、なんか得した気分になりますよね。精神病院から脱走した少女が、弱者の味方となって大暴れ、まるでありえないんだけどなんだか共感してしまう、そんな不思議な映画。
虐げられて生きている者の悲しみ
この映画のテーマかな。
主人公は、精神病院から脱走した少女。
人の心が操れる。
このあたり、境界型人格障害のデフォルメかな。
とにかく、超人的。
逃げ込んだ先が、ニューオリンズのストリップ小屋。
設定が奮ってるよね。
そこで、ストリッパーの母とその息子の味方に。
そう、母子であらくれの男社会の中で、健気に生きる。
ともすれば、男社会の中ではじにのけられるような親子に、寄り添う。
いや、超能力を使って、バッタバッタとなぎ倒すは、爽快でもある。
そう、それだけ社会的弱者ってなおざりにされる、弱肉強食の社会。
ニューオリンズをサイケデリックに描く
この映画の並でないところ。
アメリカ南部、ニューオリンズのカオスな夜をサイケデリックに描くことで、独特な世界を醸し出している。
サイケデリックって、麻薬に浸る世界とか。
現実逃避で入り込む迷宮のイメージ。
ドアーズの歌とか。
アメリカ最下層のうごめく世界とか。
とにかく、もう逃げ場所のない階級の息苦しさを和らげる。
トリップの世界なんでしょうね。
このイメージを上手く映像にした。
シリーズ化もあるかも
良く練れた構成だし。
物語の展開も、スピード感があっていい。
以外とヒットして、シリーズ化もありと思わせる。
主人公は、あくまでも虐げられし者たちの、最後の砦。
そう、そんな展開でいけば、この作品はいけるかも。
それだけ、社会には虐げられている者が多いし。
最下層ではなくても、弱い立場の人間。
女性とか子供。
男社会で、なんとか自分を維持している女性たち。
誰かに養ってもらわなければ、生きていけない子供たち。
そう、貧困層でなくても、立場の弱い者はいるわけで。
その者達の言葉の代弁者として、この映画はいけるのでは。
映画『モナ・リザアンドザブラッドムーン』公式サイト:https://www.monalisa-movie.jp/
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