ーネタバレを含みますー
映画『バッド・デイ・ドライブ』程よい上映時間と肩の凝らない内容、娯楽作品のお手本のような作品。かと言って内容がないわけではない、小道具と使った展開は、納得させられるし、至るところに、アイデアと工夫がされていて、映画はこうでなくてはという見本。
凝った展開なんですが、至ってシンプル
これが、この映画の成功した点でしょうか。
物語を複雑にするのではなく。
脅迫と対峙する主人公と家族。
いや、そう追い込まれてゆく過程がわかりやすい。
かといって、すべてが納得いくわけではない。
こういう出来のいい映画にあたると、ついあら捜しをしてみたくなる。
主人公が、線路越しにピストルを向ける場面があるんだけど。
相手は、それで怯むんですが。
ライフルでもないのに、その距離で相手、それも致命傷になるところに命中するとは、とても考えられないのですが。
でも、相手は手を上げて従おうとする。
ちょっと無理があるかなと、思ってしまうのですが。
スマホという小道具をうまく使ってる。
今どきの映画ですよね。
スマホは、必需品。
犯人とのやり取りの中心に。
だけどここで一つ、前提条件が。
スマホを難なく使えないと、お話にならない。
皆が皆、スマートに使えるかどうかはさておき。
それでも、犯人とのやり取りで、通話をミュートしたり。
とにかく、緊迫した場面で、パーフェクトにスマホ操作をしないと。
このお話は、成り立たなくなってしまうのです。
そう考えると、現代的だなと思ってしまうのですが。
電子機器に囲まれた生活。
この映画は、それも強く感じます。
朝起きて、スマートスピーカーに話しかけ。
朝食を取りながら、タブレットを見て、ニュースの確認。
その傍ら、スマホの通話履歴をチエック。
子どもたちも、それぞれのスマホとにらめっこ。
一人ひとりやっていることが、みなバラバラで。
それでいて、同じ空間を共有して。
そんな、現代のせわしない家族の風景。
だから皆、真逆の癒やしとか安らぎとか求めるんだろうな。
そんなことをふと考えてしまう。
そんな作品です。
映画『バッド・デイズ・ドライブ』公式サイト:https://bdd-movie.jp/
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