タイトルで引いてしまう『シャブ極道』 国立映画アーカイブ企画上映

映画フィルムのイメージ画像 映画館

『シャブ極道』なるタイトルの映画、これだけで面食らってしまいますが、そこが制作側の狙いか。なんて勘ぐってしまいますが、作品は役所広司の乗りに乗った演技と、当時の元気な日本を背景に軽快に駆け抜けてくれます。ああ、日本にもこんな時代があったんだ。

「1990年代日本映画」企画上映より

お馴染みの国立映画アーカイブ企画上映「1990年代日本映画

その中から、今回鑑賞したのは『シャブ極道』

監督 細野辰興

主演 役所広司

製作は、1996年

同年『shall we dance』でも、役所広司は主演していますので、乗りに乗っていた時代ですね。

そんな彼が挑んだ任侠映画『シャブ極道』

題名だけでかなりのインパクト『シャブ極道』

当日の上映会に監督もいらしてまして、挨拶しておられましたが。

やはりこの題名のおかげで、当時はかなり叩かれたとのこと。

まあ致し方ないとも思いますが。

映画の中でも、主人公が、「シャブで日本を元気にするんじゃい」なんて台詞があるくらいで。

まあ、文部省推薦には、決してなりえないでしょうな。

それはさておき、映画は、ヒットしてなんぼの物。

ある意味博打的要素があるというか。

先に投資して製作、後から回収と言う図式ですから。

賭けですよね。

そういう意味では、このネーミング。

当時かなり物議をかもしたようですし。

かなり、計算ずくと言うと、怒られるかもしれませんが。

なかなかやるなと思うわけで。

映画は、青春グラフィティの様相を呈して。

これが、私の感想。

題名からあるように、薬物礼賛と言う映画ではけっしてなく。

主人公の不器用な生きざまと、アウトロー達の世界がテーマ。

それはそれで、まだ日本が栄華を極めていた時代のオマージュともとれるのですが。

ある種洒落なのでしょうが、これだけ薬物を礼賛する台詞の作品は、これだけ薬物の危険や汚染があらわになった現代では、到底作れないだろうなと

懐かしいよな、ジャパンアズナンバーワンなんて言っていた時代が。

そんな時代と、役所広司の乗りに乗った演技に興じてみては

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