スピード感溢れる出来です。
悪人が警察と手を組む。
そういうと刑事が犯罪に手を染めるのかと言われそうですが。
同じ標的を協力して追い詰めるわけで。
まあ、映画だからできるストーリーとも言えるわけで。
しかし、なんとなく納得させられて見てしまうんですけど。
そのあたりの映画の出来はなかなかだと感心させられます。
そんなこともあるかもしれないなと思わせる、展開、ストーリー、演出、韓国映画のレベルの高さがうかがえます。
マ・ドンソクの力量
小心者の善人から反社会勢力のボスまで見事に演じ分ける役者さんです。
ここまでの役者が、今の日本にいるだろうかと言うと、思い浮かばないですね。
まあ、日本映画界は低迷期ですから役者がその力を思う存分発揮できる作品に巡り合わないという現実もあるだろうと思いますが。
韓国映画界もタレントが豊富かというと、いつも主要な作品は顔ぶれがあまり変わらない気がします。
それでも、役を演じる力量は確かな役者さんが多いですね。
今までと違った企画を
韓国映画も『パラサイト』のアカデミー賞受賞で、頂点を極めた感がありますが。
今後は、いままでにないようなジャンルの作品にチャレンジしてもらいたいですね。
今回の作品でもエンターテインメントと言う点では言うことなしです。
しかし、犯人の動機と言うか、その内面に入り込む度合いが少し物足りない感じがしました。
あまりそこに入りすぎると、作品の娯楽性が失われるからでしょうか。
あるいは、その辺りは見る側に解釈を任せたか。
もう少し深く犯人像に迫ることで作品にさらなる深みが加わると思うのですが。
いわば作品の社会性の度合いと言うことにでもなるのでしょうか。
まあ、バラエティーに富んだ作品が作られることを韓国映画界に期待したいです。
コメント