若者たちの自己表現の一つだった暴走族『ゴッド・スピード・ユー! BLACK EMPEROR』

映画フィルムのイメージ画像 映画館

何時の時代も若者の悩みは、「大人はわかってくれない」に尽きるのでは、そのいら立ちの表現が集団暴走行為となって社会問題化したのが1970年代。その中で最大のグループブラックエンペラーの新宿支部の若者の姿を追ったドキュメンタリー映画、現代との違い。

1976年柳町光男監督作品

1970年代に隆盛を極めた暴走族グループブラックエンペラー

その、新宿支部のドキュメンタリー。

暴走行為や警察とのやり取り、メンバーの日常などから構成されています

暴力的場面はほとんどなく。

世間で、当時彼らに持っていた恐怖的イメージとは、程遠い。

10代後半から20歳にかけての少年達が主人公。

カメラが優しい。

あくまでも、大人になる前のモラトリアム的時期として捉えている

このグループの違う面もあるとは、思うのですが。

メンバーもやがて大人になり、社会の一員としてそれぞれの道を行く。

その前段階、自分の出し方がわからない。

社会とのかかわり、大人になることの苛立ち。

そんな心を持った一団が、居場所を求めてさまようのが良く解る。

やがてかれらも、それぞれの道をみつけるのだろう。

あるいは、悪の道に進んでしまう者も。

そんな、危険を暴走族は持っていたはずだか、映像からは伝わってこない

姿の見えにくくなった現代の若者

暴走族を肯定するのではないのですが。

あの時代は、あれが少年達の自己主張だったのだと。

今との大きな違いは、ネットとスマホがなかったことだろうか

現代の若者たちは、ネットとスマホの世界に埋没してその実態が闇の中にある様に思えてならない。

トー横キッズと呼ばれる、新宿歌舞伎町TOHOシネマ周辺にたむろする若者も、不気味

暴走族は、暴走行為と抗争。

視覚的にやっていることが見えた。

そう思っているだけなのかもしれませんが。

トー横キッズに至っては、何をしているのかわからない

確かに、10代のあの年代は居場所を求めてたむろすることは、良く解るのですが。

しかし、そこには、ネット社会の闇と密接につながっている怖さが

彼らを食い物にする大人の餌食になっているとも。

また、未成年とは到底思えない大人もいるのが、現代的なのでしょうか。

子供のままでいる大人、引きこもりなんて大人が、居場所を求めるのも現代的かと。

ひとたび、事件となってはじめて彼らの実態の一部が垣間見れるのが、実情ではないでしょうか。

複雑化した現代の若者像、明らかに1970年代との違いを感じざる負えません

さらに、ネット社会と複雑に絡み合って、闇の世界が広がって行く気がしてならないのですが

新宿K’sシネマにて柳町光男特集:https://www.ks-cinema.com/movie/yanagimachi/

ゴッド・スピード・ユー!BLACK EMPEROR
土曜日の夜、数百台のオートバイと腸をえぐるような爆音を、恐怖と驚愕に包み込んで東京の街を疾走する「暴走族」ブラックエンペラー。学校へ行かず仕事もしない少年たちの日常は、友達をも求め、スピードとスリルを求め...。「暴走族もまともにつとまらね...
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