偶然というキーワードで展開する新しい感覚の映画、そう表現するのが当たっているのかな。何が正しくて、何が間違っているのか、そんな問題ではない、ただ、偶然が生み出すストーリーの展開を楽しむのが、正解なのかな。
原題は『ONLY THE ANIMALS』
動物だけが見ていたと訳すべきでしょうか。
この映画が、日本公開で成功したとしたら、この邦題とポスターでしょうか。
このポスターも日本だけです。
しかし、製作者はいたく気に入っているとか。
何か訳ありの遺体を背に、雪道を歩く男。
それも、ただおんぶするのでなく、背負子に仰向けに。
如何にも遺体と思わせるところが、効いていますね。
いったい、何があったのだろうかと謎解きをしてみたくなります。
そのあたりを上手く突いた、邦題とポスターでしょうか。
謎解き映画というか、偶然の驚き。
そのあたりは、見てのお楽しみとなるのですが。
2019年の東京国際映画祭、観客賞と最優秀女優賞受賞は伊達でない出来栄えではないでしょうか。
前半、なんのつながりのない出来事がいくつか散漫な描かれ方がします。
ここで、退屈感から適当に見ていたり、ウトウトしてしまうと。
後半に、それ等の事象がつながって行く、スリリングな流れが、楽しめなくなってしまいます。
結局誰にも感情移入できずに終わってしまう、そんな思いもあるのですが。
なんとなく、いろいろな事柄が、偶然というキーワードで一つの物語になる。
そんなところを楽しんでみる。
そんな作品でしょうか。
公式サイト:https://akunaki-cinema.com/
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