『コンパートメントNo.6』に見て取れる、快適な旅とはの必要条件

映画『コンパートメントNO.6』ポスター 映画館

映画『コンパートメントNo.6』カンヌ国際映画祭グランプリの宣伝文句が効いたか。新宿のミニシアターは、週末満席続出。しかし、惑わされないでください、駄作ではないですが、それほどの秀作ともおもえないのですが、見る人にもよりますが要注意。

カンヌ国際映画祭グランプリだそうですが。

最高賞が、パムルドール。

それに次ぐグランプリということで、コンペの順位でゆくと第二位。

まあ、最高賞でないのもうなずける

平均点以上の小品といったところでしょうか。

観て損はないですが、積極的にオススメかというと。

どちらでもいいかな。

舞台は、1990年代のモスクワから長距離鉄道旅行の物語。

主人公はモスクワの大学生のフィンランド人の女性。

彼女の鉄道の一人旅なんですが、乗り合わせた長距離列車のコンパートメント(個室のような客室)の同室の肉体労働者の若者との葛藤。

出だしからアンラッキー。

人間平等などどいっても。

それは、現実を知らない絵空事。

彼女のように、あまりにもレベルの違う人との同室は、悲劇のほかにしかならない

おまけに、大酒飲み。

1990年代だから、スマホもモバイルパソコンもなし。

狭い空間で、逃げ場所がない。

しかし、若い男女が、個室みたいな空間に同室というのも。

海外では、当たり前なのかな。

日本の神経質な若者には、到底無理なお話。

ロシアの鉄道事情

よくテレビでは、世界鉄道の旅のような番組が人気ですが。

いかにも快適で、楽しそうな旅。

でも、ほんとなのかな。

この映画を見る限り、こちらのほうが真実に近いと感じるのですが。

けっして、快適とは言えない居住空間

清潔とは思えない車両内部

体臭の充満したかのような三等車、主人公の二等車はまだ少しましか

ああ、鉄道の旅はこんなもんだろうなと。

日本だって、清潔ではあるけれど、空間の共有という基本観念の欠如した人々

そんな人の迷惑行為は、SNSにてんこ盛りになっている。

そう、旅行なんて、そんな快適なものではない

少なくとも、そう思っていたほうが、気楽だ

いかに、旅を快適にするか

それでも、非日常を求めて人々はたびに出る。

では、どうしたら少しでも快適に過ごせるか。

まずは、荷物を最小限にすることだ。

旅行に行ったらあれもして、これもしてとなると、どんどん荷物が増えてしまう。

よく空港で、引っ越しでもするんですか、なんて御仁に出会ったりする。

まあ、長期滞在型旅行ならわからないでもないけど。

一週間程度なら、バックバック一つで十分だ

若い女性に多いよね、キャスター付きのスーツケースを満員電車に持ち込む人。

それも一人ならまだしも、友達と二三人でなんて。

複数になると、なんでもOKって勇気がでるんでしょうね。

もっと、スマートに旅しようよね。

必要最小限の荷物で、いかに自分の欲求を満たすか。

これに付きますよね。

着るものは、現地で洗濯できることも考慮にした量。

ただ、自分の部屋じゃないから、あれはどこ、これはないのとなるのは致し方のないこと。

だから、自分の行動パターンを考えて、これだけは満たしたい。

自らの最小限の欲求を把握しておいたほうがいい。

それさえも削ると、楽しむための旅行が、不自由さに嫌気が差してくる

さあいざ出かけよう

そう、期待なんかしてはいけない。

旅は不自由なものだ

嫌な思いもする。

よく旅の達人なるお方が、決まったようにおっしゃるセリフがある。

旅は、トラブルがつきものだ、私はそのトラブルをも楽しむ。

あっそうですか、よかったですね、あなたは仙人ですか。

そんな旅の心得は、達人におまかせしましょう。

旅は、絶望を感じるために出かける

そんな、最悪のイメージで出てみては

だと、たいがいのことは受け入れられる。

そして、帰宅した時。

ああ、自分はここに住んでいてほんとに良かったと

まさに、旅の醍醐味です

映画『コンパートメントNo.6』公式サイト:https://comp6film.com/

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