韓国映画『非常宣言』に見る道連れ自殺と巻き込まれる危険と不条理

映画『非情宣言』ポスター 映画館

ーネタバレを含みますー

韓国映画『非情宣言』コロナ禍の現在、ウイルスを使ったテロ行為というなかなかいいところに目をつけた作品ですが、ちょっと上映時間が長すぎた。過ぎたるは及ばざるが如しとでもいいますか、映画製作は難しいなと感じさせます。緊張がラストまで持続せずが残念

バイオテロのキャッチコピーだけど

ネタバレになりますが、道連れ自殺といったほうが近い内容かな。

ウイルスを航空機内でまいて、乗客を道連れにする。

さあ、結末はいかにというところですが。

設定は、コロナ禍にあってウイルスを持ってくるあたりタイムリーか。

しかし、昨今こういう輩の起こす事件は、よく見聞きしますね。

あまりいい時代だとは思えないのですが。

強烈な自殺願望は、一転して大量殺人に至りやすい。

このパターンが、引き起こす事件は、昔からあるけど。

自殺願望から実行に、そこで一人で消えてゆくのは悔しい。

誰かを道連れにとなるんですが。

巻き込まれた方は、たまらないですよね。

道連れにされる不条理さ

このあたりを強調すると、この作品も違った味が出るのかなとも思います。

前半は、スピード感もあっていいのですが、半ばから後半は明らかにダレてきます

そのあたり、上映時間約二時間半と長く、二時間位にまとめたほうが良かったのでは。

あるいは、先程言ったように、道連れにされる乗客の不条理と犯人の人間性をオーバーラップしたら秀作になったのにな。

普通のパニックムービーで終わってしまったのが、もったいない。

細菌に侵された旅客機が、成田空港に緊急着陸しようとして日本政府から断られる場面があるんだけど。

その後の展開で、日本政府の判断が、けっして非情ではないと思わせる演出も、映画の日本公開における、日本の観客も意識してるのかなと。

素材が、いいだけにもう少し深堀してほしい作品でした

映画『非情宣言』公式サイト:https://klockworx-asia.com/hijyosengen/

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