『ベテラン』韓国映画の底力見せてくれます、現代社会の闇が深々と

映画『ベテラン』ポスター 映画館

インターネット便利さの代償に私達は、悪魔の道具を手に入れてしまったのかもしれない。目に見えないバーチャルな世界のやり取りが、リアルな世界に紛れ込んでくる。どこまでが虚構で、どこからか真実なのか、もはやわからなくなってしまった。

嫌な時代になったなと、つくづく感じてしまう。

私人逮捕系youtuberとか。

法の裁きの行き届かぬところを義賊の如く殺戮を繰り返す犯人。

見ている方は、怒りの気分が収まるんでしょうが。

なんといっても危ない、現代のネット社会を嫌というほど見せてくれます。

リアルな世界と違う、もう一つの世界が存在する現代。

お茶の間にいて、あるいは安全な場所にいて、殺人の現場からの生中継をみる異常さ。

殺人現場で、その様子を、ただ黙々と写すスマホの群れ。

いつからこんな世の中になってしまったんだろう。

気がついたら、便利だけど窮屈な時代になってしまった。

そんな気分を嫌というほど味あわせてくれる作品。

それだけ、出来がいいんだろうな。

韓国映画の底力に脱帽。

漁師

本当は、発信なんてしないほうがいい。

こうやってブログを書いていながら、矛盾した意見ですが。

この危険な世の中では、そのほうが安全。

あくまでも、情報を得るためと連絡手段としてのみというのがいいのだろうと。

それでも、向こうからいろんな災いが襲いかかってくる時代。

万全とはいえないまでも、危険を減らすためにはそのほうがいい。

情報を得ると言っても、あらゆる情報が錯綜して。

あるいは、捏造や悪意の流布。

テレビとて、もはや世の動きを正確には伝えれない時代。

なんだろう、こんなはずではなかった。

そんな、混迷深まる時代をここまで身近に感じさせてくれる『ベテラン』

あまりにもリアルに迫ってきたからか。

映画を見た晩は、嫌な夢を立て続けに見てしまった。

悪夢にうなされる映画。

よくできている。

映画『ベテラン』公式サイト:https://veteran-movie.com/index.html

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