映画『LETO』ソ連時代のロックミュージックシーンが珍しいです。

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1980年代レニングラードのロックミュージック事情

当時は、ベルリンの壁がありソ連の様子は良く解らなかったのですが。

ようやく40年近く経って映画として当時のソ連邦の市民の生の様子が見えてきます

1980年代のロックシーンは、アメリカンロックの全盛時代が終わりをつげ、イギリス勢が巻き返してくる、いわゆるブリティッシュインビテーショナルという流れが起きた時代でした。

そして、当時ミュージックビデオ(MTV)が出始め、ビジュアルと音楽が融合してロックシーンも新しい時代をむかえたころです。

そのころ、イギリスからは、デュラン・デュラン、カルチャークラブなどいわゆる見た目もオシャレなグループがもてはやされ、方やネオサイケといわれるサイケデリックミュージックの再流行などがあり面白い時代でした。

ロックというと反社会的イメージですが、豊かになってそこに見た目がプラスされたいわゆるビジュアルに訴えるアーティストが多く出て来た時代でした。

代表的なのは、マイケルジャクソンでしょうか、彼のアルバム「スリラー」はあの時代の象徴でしょうか。

方や、セックスピストルズらによるパンクロックムーヴメントのライブも熱狂的支持をうけていましたし。

日本のYMOが、ヨーロッパツアーでテクノサウンドが大うけしたのも懐かしいですね。

そんな時ソ連のロックシーンはどうだったのか、何か新しいサウンドが聞けるのではと期待して映画『LETO』見に行ったのですが。

ソ連時代のロックミュージックは退屈だった

当時のソ連で人気のあったグループ、「ズーパーク」「キノー」というグループが出てくるのですが。

「ズーパーク」はロックに近い感じがするのですが、「キノー」にいたっては、アコースティックな感じでロックというよりもフォークソングに近い感じですね。

共産主義のアンダーグラウンドで人々の不満の代弁をする、そんな音楽と期待したのですが、残念ながらそうではなかったです。

レニングラードロッククラブという政府公認のホールで演奏するその姿は、牙をとられたライオンとでもいうか。

まあ政府が管理するのですから、歌詞やはチエックされ、聴衆もスタンディングはダメ、大人しく座ってまるでクラシックコンサートのようなノリ。

また、グループのアンダーグラウンドでの活動もアパートの一室でのコンサートでも大人しい曲ばかり。

ロシア人がそうなのかと思ってしまうのですが。

ロックと言えば、社会に対する不満を爆発させるという側面もあるのですが。

まあ、統制下では致し方ないのでしょうか。

ベルリンの壁を崩壊させた民衆の怒りのようなものを期待したのですが。

ソ連のロックは大人しいが感想です。

しかし当時のソ連のロックシンガーはスター的人気のあるグループでも貧しい生活を強いられてます。

となると、ロックミュージックは衣食住足りて初めてかという感が否めません。

しかし、ソ連邦が崩壊して新しい時代がやってきてかなりの時間がたちますが。

いまだ、ソ連から世界に発信されるサウンドがないのは、何なのでしょうか。

その答えは解らずのままでした。

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