日本という平和な国に暮らしていると、本当にこんな社会があるのかと思ってしまう、そんな世界の物語。イランという国をなかなか体験することは出来ないですが。そんな国の一面を見て見ることが出来るのも映画のいいところ。『ジャスト6.5 闘いの証』が熱い。
知られざるイラン社会
私達には、あまりなじみのない世界でのお話です。
しかし、映画は2019年の東京国際映画祭で、最優秀監督賞と最優秀主演男優賞を受賞したことでもおわかりの様に、内容は折り紙付きです。
麻薬犯罪組織と刑事の対決が、描かれているのですが。
描かれるイラン社会が凄まじい限りです。
豊かな国日本にいると理解はできない、社会の貧困。
刑務所の汚さ、犯罪者の多さ。
そして、その犯罪者を追う刑事の姿。
貧困、腐敗、汚職、あらゆることが所狭しと描かれます。
にわかには信じがたいのですが、これがイラン社会の現実なのでしょうか。
意外と深い日本との関係
映画の中でも、犯罪組織が日本の犯罪組織との関係を持ち出す場面がありますが。
犯罪とは別に、近代において日本とイランとは関係が深いです。
1979年のイラン革命と、翌年勃発したイラン・イラク戦争でイランが世界から孤立した時でも、日本は、その関係を切りませんでした。
イランでも親日的な人が多いのもうなずけます。
ただ、私達民主主義社会の価値観とはかけ離れており、国際テロの支援や核兵器の開発も行われていることは忘れてはならない事です。
イラン映画の現状
イラン映画は低予算ながらも、国際的に高い評価を受けている作品が多いです。
イラン映画には、他にはない固有の表現というか、ドキュメンタリータッチやメッセージの伝達方法など、特徴的な演出がなされます。
それが、意図的なのか伝統なのかわかりませんが、その辺りがイラン映画の魅力と言えるのではないでしょうか。
1979年のイラン革命後は政府による検閲が強化され、政府批判の作品は作れないようですが。
その為か、子供を主人公にした作品が作られることが多いようです。
多くの作品が、1980年代後半から海外でも高い評価を得ています。
作品を通してイラン社会を覗いてみよう
日本にいると殆ど馴染みのない国ですが。
映画を通して、その国を体験することは出来ます。
イランという遠い国で、人々はどんな暮らしをし、またどんな危険にさらされているのか。
映画は、すべて真実を伝えているわけではありませんが。
少なくとも、情報の少ない国の様子の一旦は垣間見ることが出来ます。
平和の国日本から、生きて行くことさえ大変な国の現実を見て見ませんか。
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