日本の話芸の伝統を現在進行形で味わえる落語。日の暮れた一人寂しい夜も寄席にひとたび足を踏み入れれば、想像力を働かせた豊潤な世界と笑いが広がる。ああなんて贅沢な時間だろうか。勤め帰りの疲れた頭をほぐしてくれる空間「新宿末廣亭」いつまでも残って欲しい。
庶民の娯楽であった頃の寄席

その昔、明治期東京に寄席は、100件あったとか。
電気が灯るようになったのは、明治20年の事。
それまでは、提灯や蠟燭の世界。
人々は、夜になると寄席位しか楽しみがなかったとか。
蝋燭の灯の下で聞く落語。
それはそれで、贅沢な時間だと思うのですが。
今は、いろいろと楽しみというか、遊びの増えた時代。
でも、その分濃密な時間を過ごすという事が減ったような気がするのですが。
そんな、かつての人々の様な時間の過ごし方をまねて寄席に。

夜の部中入り後は料金が割引に
そんなわけで、気軽に寄席に入れる割引料金を利用して、仕事帰りに寄席に。
ここ「新宿末廣亭」は、夜の部中入り後から入場料が、\1500に。
終演が20:30ですから、1時間半でしょうか。
一寸気軽に楽しむにはちょうどいい時間。
コロナ禍の影響で、ここ「新宿末廣亭」は存続の危機にあるとか。
都内の寄席は、どこも建物は老朽化しておりますが、ここ末廣亭もご多分に漏れず。
その分、かつての寄席の雰囲気を残している貴重な場なのですが。
なんとか、この危機を乗り越えてほしいものです。
芸協の若手が、いい起爆剤に

笑点に新たに加わった桂宮治を筆頭に、いま芸協の若手は勢いがあります。
当日も、中入り前に人気者講談の神田伯山の出演で、なかなかの人の入り。
一時間半は、あっという間に過ぎました。
もうちょっと聞いていたい。
その位が、ちょうどいいのでしょうか。
落語の世界の余韻にひたりながら、新宿の夜の街に。
そこは、かつての賑やかさのもどりつつある夜の世界。
なんとなく、贅沢な気分に浸りながら街に消えて行きます。
「新宿末廣亭」:https://suehirotei.com/


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