80歳を過ぎてなお精力的に活動する南米ウルグアイの大統領ムヒカ、映画は彼が大統領であったころから現在に至るまでの足跡、演説、生活ぶりを通して現代の消費優先社会に対する痛烈な批判を浴びせます。本当の幸福とはなんなのか一人一人考えて見るべきでは。
富める国日本への贈り物
作品は、2020年公開の日本映画、田部一真監督によよるドキュメンタリー作品です。
南米ウルグアイの大統領ホセ・ムヒカの演説に出会ってから、彼の人柄に惹かれ制作されたものです。
ムヒカを一躍有名にしたのは、2012年、ブラジル・リオデジャネイロで開かれた国連会議にて、現代の消費社会を痛烈に批判し、人類にとっての幸せとは何かを問うた演説になります。
田部井氏がテレビ局の上司から、ムヒカを取材せよとの命令からそれ以前よりムヒカに興味のあった田部井氏が作り上げたムヒカ大統領のドキュメンタリー作品。
ムヒカの演説は、要約すると例えばまだ着れる服があるのに、なぜまた同じような服を買うの。インドでもし、そこに住んでいる人たちが、先進国の様に皆が車を所有したら環境はどうなるの。
素朴な問いかけですが、もっとな話です。
私達消費社会に住んでいると、消費するのが美徳と錯覚してしまいがちですが。
ムヒカも言っている様に、日本も150年前まではそうではなかったんです。
鎖国時代の日本の庶民の生活ぶりは
江戸時代、鎖国をしていた頃の日本は、限られた資源の中で生活しておりました。
今思えば、驚異的なほどリサイクル社会が成熟していたわけで。
服装にしても、古くなった着物は糸をほぐし洗い張りという工程を経て再利用していたわけで。
基本的に消費優先社会ではなかったわけです。
それが、大きく変わったのは明治維新で開国、富国強兵、海外列強に追いつけ追い越せと、消費美徳社会に変貌したことです。
それでも、第二次世界大戦以前と以後では大きく消費社会の進度は違います。
明らかに戦後、高度成長期を経て消費大国になってしまいました。
読書家でもあるムヒカはそんな日本の現状もよくご存じの様です。
勤勉で規則正しい日本人
ムヒカ大統領が日本にきて驚くのは、人々が規則正しく社会生活をおくっていることです。
つまり、満員電車でも多くの人混みでも皆規律を守って、黙々と行動する姿こそが、この日本をここまで発展させたこともよくご存じの様で。
しかし、そんな日本がはたして幸せな国なのだろうかと首をかしげます。
個人の幸せより社会の発展を優先させる国、それが日本だと作品を見てると感じさせます。
ムヒカ大統領が来日し、東京外国語大学で学生相手に講演会を開く場面があります。
まず、ムヒカが言ったのは、「君たちの30%しか投票に行かないそうだが何故だ」
最もな疑問だと、ムヒカ自身の経歴を見れば一目瞭然なのですが。
ウルグアイで彼は極左組織の中で活動経歴があります。4度の逮捕、1972年からは、13年間に及ぶ投獄。
彼が戦ったのは、社会の貧困、軍事政権。
そんな、彼の言葉には重みがあります。
80歳を過ぎた彼は精力的です。
若者との対話を楽しむ様にも見え。
ただ、今回は東京外国語大学というインテリ集団が質問をつまらなくしているというか。
優等生的質問が多いのが、不満がのこります。
もっと庶民的大学を選んで欲しかった。
そうすれば、ムヒカの魅力がもっと出て来たのでは惜しまれます。
では、私達はどうすれば幸福になれるのか。
経済的成長に慣れ親しんだ私達の生活で、幸福を求めることはかえって難しいのかも。
なにを優先するかという問題にぶちあたるのではと思わせられます。
幸福にたいする尺度が、ムヒカと我々ではあまりにも違いすぎる。
しかし、消費優先社会にそろそろ疲れを感じているなら。
考え方一つで、生活は大きく変わるのではないでしょうか。
江戸時代の様な生活には到底戻れないのですが。
方法はあるのではないでしょうか。
それは、一人り一人が見つけ勝ち取って行くものだと思うのですが。
世界で一番貧しい大統領https://pepe-movie.com/
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