映画『夜明までバス停で』全共闘世代高橋伴明監督、面目躍如

『夜明けまでバス停で』舞台あいさつ 映画館

映画『夜明までバス停で』公開初日の舞台挨拶、製作者の熱き思いと裏腹につくづくこの国は終わってるなと思わざるおえない悲しい現実。しかし、絶望ばかりはしていられない、日々の生活は否応なしに追いかけてくる。そんな絶望の縁に陥ってしまったら。

渋谷区幡ヶ谷のバス停で起きた事件

2020年一人の路上生活者の女性が、殺された事件。

映画は、この事件をモチーフにしています。

コロナ禍、非正規雇用、失業。

誰もが、職を失い生活の糧をなくす不安に駆られたあのころ。

そんな最中に起きた殺伐とした事件。

所持金わずか8円の60代の女性、犯人は近くに住む40代の男性。

犯人は、実家の酒店を手伝い、街のゴミ拾いをしたり街の美化に積極的。

ただ、精神を病んでいてその行動には、神経質な面も。

犯人は、前日に被害女性にお金を上げるからバス停からどいてくれとたのんだが、本人が応じなく、犯行に至ったと。

ペットボトルに石ころを詰め、頭に一撃。

まさか、死ぬとは思わなかったが、犯人の弁。

ただ、わかっているのはそこまで、犯人は、保釈中に自殺している。

誰もが落ちるかもしれない、路上生活。

日本の路上生活は、危険だと。

これは、アジア諸国での生活歴のある人の言葉。

治安が、いいようで、寛容さをなくした現代日本の現実。

一方通行の情報だけに流される犯人像が、映画の中から伝わってくる。

それから、被害者の女性の生き方もよくわかってない。

ただ、公共のセーフティーネットに頼る選択をしなかったのだろうか。

映画の主人公にもその頑なさが読んで取れる。

社会福祉は、かろうじて崩壊はしていなく。

生活保護という選択があったろうにと思ってしまう。

自尊心と独立心が、それを邪魔したのだろうか。

これは、映画の主人公にも共通して言える事。

そんな日本で、我々は生きている。

格差社会の生み出す歪

映画の中で、当時の菅総理が「自助、共助、公助」と演説する場面が、白々しい

公助が一番あとかよ

違うだろう、誰もが、不安を抱える中でも安心して生きて行かれる、セーフティーネットをあたえることが、まず最初だろう。

でも、これが、日本の現実。

そんな、日本で弱者たるものはどう生きてゆけばいいのだろう。

そう、サバイバルの時代だと自覚しないと。

親の世代が金持っているから、まだのんびり非正規労働に甘んじている若者も多い。

そんな人は、どうでもいい、もっと不安定な状況にいる人向けに言いたい。

最低の生活であっても、生活保護やセーフティーネットをしつこく活用しよう

そのために自尊心や独立心が犠牲になっても、その時は我慢しよう

サバイバルなのですから。

その点では、まだ日本という国は、かろうじて機能している。

高橋伴明監督の心意気

この主題に、ある仕掛けとメッセージをこめたのが、流石全共闘世代。

そう呼ばれることを御本人は嫌がるかもしれませんが。

エンディングスクロールで見せる、監督のメッセージ

みなさんは、どう取るだろうか。

そう、もうすでに日本社会は、腐っているんです。

硬直した老害政治、社会の格差を助長する政策。

そんな、政治家にくらわす一撃。

高橋伴明のメッセージを皆さんは、どう受け取りますか。

そう、弱者にとっては、この国はもはやサバイバルなんです。

映画『夜明までバス停で』公式サイト:https://yoakemademovie.com/

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