「旅割」で箱根に、かつて日本は世界経済の牽引車だった時期もあった。高度成長期、バブル期を過ぎ、下り坂に入った日本経済。今はどうだと考えると、かつての預金、蓄積を使い果たしたのが、本音では。「旅割」にも十分な予算が取れない、もうその力が残ってないのである
かつての賑わいは、何処に
旅割のおかげで、平日に関わらず結構な人出である。
それにしても、かつての箱根を知る者にとっては、どこか寂しい。
東京からわずか一時間かそこらで来れる箱根。
社員旅行なんてのが、残っていた時代は、毎週末ロマンスカーは満員。
今だって、そこそこに賑わっているのに。
でも、あの頃あった華やかさというものがない。
つまり、世の中そんなに浮かれてはいられないよと言うことだろうか。
強羅の宿で、ホテル解体の騒音に悩まされる。
これにもまいった。
静寂を買いに来たのに。
まあ、廃墟のような建物が残るのも困りものだが。
安宿、ゲストハウスに泊まった。
80%は、外国人観光客。
その方たちにとったら、寂れた強羅もかつての姿を知らないのだから。
こんなもんだなで、すんでしまうんだろうな。
今は、円安の追い風があるけど、それもいつまで。
リピートしてくれる、魅力を発信できるだろうか。
すっかり変わったリゾート地の商売。
いまは、インバウンド見込んでの商売。
投資までとは、怖くてできないだろうな。
かつての大型需要が見込めないから。
だから、古い旅館を買い取るか借りて、手作業で、室内を改装する。
そして、格安でゲストハウスなりを始める。
snsの時代だから、書き込みによる情報の拡散が勝負か。
どちらにしても、大型投資なんてとてもとても。
それが、現状か。
箱根だからまだまし。
帰路上がり湯に、湯本駅前の「かっぱ天国」を選んだ。
20年ぶりだ。
寂れた感じがさみしい。
そこで、団塊の世代の退職者と思われる男性と、旅のお話。
彼曰く、日本何処へ旅してもかつての勢いは感じない。
寂れた感じが漂っていると。
まだ箱根はマシだと。
私もそうだと思う。
それと同時に、これが偽らざる日本の現実だと。
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