ーネタバレを含みますー
『ある子供』『少年と自転車』のダンテンヌ兄弟の最新作『トリとロキタ』ヨーロッパにおけるアフリカ難民の過酷な現実を少年と少女の絆を中心に描いてます。カンヌ国際映画祭で75周年記念大賞を取ったそうですが、話の展開には少々無理がある気がしてならない。
『ある子供』『少年と自転車』
を世に送り出した、ダルデンヌ兄弟の最新作。
子供を描くととにかく上手だと感じる監督。
このあたり日本人の監督で思いつく人はいない。
そう、子供をそのまま描くのがうまい。
これって、簡単なようで、結構むずかしい。
どうしても、大人にとって都合のいい展開にもっていこうとしてしまうから。
今回も其のあたりは、いいのですが、物語の展開に少々無理があったと。
ヨーロッパでのアフリカ難民の立場
舞台はベルギー、アフリカ難民の十代後半の少女と前半の少年。
互いに身寄りはなくお互いに助け合い、姉弟のように暮らす。
麻薬の運び屋で小銭を稼ぐ毎日。
より大きな収入を求めて、少女は、さらに危険な仕事に。
麻薬の栽培を秘密の場所で一人でするのだが。
そこに、少年が秘密の場所を探り当て訪ねてくる。
そこに、悲劇がとなるのだけど。
ちょっと無理な設定な気がするんだけど。
麻薬組織に関わるということ
そう、そんな怖さを幼いとは言え百も承知のはずだと思うんだけど。
秘密の栽培場所を探り当てる危険。
当然バレれば殺されることは、わかっているはずで。
見知らぬ地で、難民として他に頼る人のない二人。
離れ離れにの暮らしに耐えられずということなんですが。
命を賭けて、ベルギーまで来た二人がさらなる危険を犯す必然性があるのかと。
ずっと離れ離れなわけではなく、三ヶ月である程度のお金と偽装ビザが手に入る事がわかっているのに。
会いたさが、それに勝ってしまったと言えばそれまでなんですが。
どうも説得力に欠ける気がしてならないのです。
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