ーネタバレありー
奇想天外映画祭2023『子供たちをよろしく』、1980年代のアメリカシアトルという大都会なのに、これがアメリカの現実なんだなと、いまだって基本的には国のありかたはそんなに変わらない。そうアメリカに対する幻想を打ち砕いてくれる作品だと思う。
1983年のアメリカ製作のドキュメンタリー。
![映画『子供たちをよろしく』ポスター](https://i0.wp.com/himabu117.com/wp-content/uploads/2023/10/TRIPART_0001_BURST20231001144531114_COVER.jpg?resize=600%2C338&ssl=1)
『子供たちをよろしく』
なんで、この作品が奇想天外なのか、理解に苦しむのですが。
まあ内容は、アメリカシアトルのストリートチルドレンのお話。
1980年代のアメリカに、ストリートチルドレンがいた事が、驚きなんですが。
当時は、ベトナム戦争後の不況で、アメリカ経済が悪かったのは事実なんですが。
それでも、世界の名だたる先進国のアメリカで。
そのあたりが、奇想天外なのでしょうか。
ただ、私達が、アメリカを過大評価してるのかも。
弱者に優しくない国アメリカ
出てくるのは、13歳から20歳前までのティーンエイジャー。
ドラッグあり、売春あり、物乞いありのストリート生活。
そんな子ども達に、わずか一人の福祉局の職員。
せいぜいすることは、最低限の健康管理ぐらい。
日本だったら、児童福祉施設とかで保護すると思うのですが。
あるのは、少年院。
これが、かの先進国かと。
![漁師](https://i0.wp.com/himabu117.com/wp-content/uploads/2023/06/fisherman-2739115_640-2.jpg?resize=600%2C153&ssl=1)
画面からでもわかる格差社会。
これが、1980年代までのお話ならいいのですが。
今でも、根本は変わらないのかも。
路上生活の子供たちの共通点は、家庭環境に問題あり。
登場する親もそのしかり。
この親にして、この環境。
そりゃ路上に出るわなと思ってしまう。
しかし、アメリカという国は、とにかく弱者に優しくない。
一番保護が必要な子供でさえ、野放し。
福祉国家でないしね、国民皆保険制度もないし。
このあたりは、現在もかわらないから、アメリカという国をちゃんと理解したほうがいい。
トー横という、日本流のストリートチルドレン
チルドレンという言い方が、当てはまるかどうかはなんとも言えませんが。
とにかく、歌舞伎町トーホービル周辺にたむろする一団が、社会問題になってます。
『子供たちによろしく』の登場人物たちより、年齢は高いかな。
いい大人の引きこもりからの転身組もいるようなので。
ただ、共通するのは、居場所がないからという理由。
家庭環境だろうなと、想像はつくけど。
『子供たちをよろしく』より切実ではないかも。
まあ、それでも居場所がないからという共通点で考えると。
程度の差はあれ、根っこは同じとも。
ただ、日本は、自力と多少の公的支援で立ち直れるよなと思うわけで。
アメリカの場合は、13歳の少年にそれは無理でしょ。
やっぱり、アメリカは、ハードですよ。
日本では、紙くずのように葬られるなんてないでしょうから。
ただ、トー横の現実をみてみると、犯罪に巻き込まれたり、大人に利用されたり。
転落の危険性が、大きいこと。
まだ、アメリカほどハードではないんだから。
自分で、立ち直りなさい。
違った仲間をみつけ、自分の人生を組み立ててください。
日本は、まだそれができます。
『子供たちをよろしく』を見てそう感じました
奇想天外映画祭2023『子供たちをよろしく』サイト:https://www.ks-cinema.com/movie/kisoutengai2023/
![](https://i0.wp.com/www15.a8.net/0.gif?resize=1%2C1&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/www12.a8.net/0.gif?resize=1%2C1&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/www16.a8.net/0.gif?resize=1%2C1&ssl=1)
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