御年90歳になられたクリント・イーストウッド、昨年は『運び屋』で監督・主演と大活躍ですが。彼の35mmフィルムの作品が2000年前後の作品を中心に国立映画アーカイブで、フィルム上映されております。アメリカ映画の古き良き時代世代の作品を楽しんで下い。
35mmフィルムの味わい
現在映画館で上映されるのは、ほとんどデジタル映像が主流ですが。
映画というと、35mmフィルムで上映するのが常でした。
いわゆる映写技師なるものが、フィルムを回してスクリーンに投影させるのですが、1台の映写機では足りず2台使うのが普通でした。
ですから、映画の途中で映像をつなぐわけで、それが観客にわからないようにするのが映写技師の腕の見せ所。
つまり、職人の世界なんですね。
実にアナログの世界だったんです。
しかし、デジタル化の波には勝てず、次第にデジタルで上映されるわけですから、フィルムの出番がなくなってしまいました。
撮影現場でもフィルムを使って撮影する機会もめっきり減ってしまいました。
今でも、フィルム撮影にこだわる監督もおられますが。
上映の際は、デジタル画像に置き換えたりと、デジタル化の流れは止められないようですね。
35mmフィルムとは、幅が35mmで普通映画の場合い、1秒間24コマで成り立っております。
これが、デジタル映像だとさらにコマ数が多いわけで。
その分リアルで、奥行きのある現実的な画像が実現されます。
その方が、いいようにも思えるのですが。
フィルム映画で育った世代としては、何とも35mmフィルムの上映は何とも言えない味があるのですが。
何と言うか、紙芝居でも見てるかのような、非現実的世界にいざなってくれるのですが。
国立映画アーカイブでのフィルム上映
今は少なくなった、フィルム上映をする国立の上映館です。https://www.nfaj.go.jp/
旧作中心ですが、名画を低料金で楽しむことが出来ます。
まあ、映画お宅の様なオジサンも多くこられますが。
別に映画お宅が悪いのではないのですが、物知り顔で自慢げに映画について語り、やたら角ばっている方が多いのも確かです。
まあ、映画は楽しむのが一番だと思うのですが。
そんな中で、今回の企画「35mmフィルムで見るクリントイーストウッドの軌跡」から2作品を楽しんでまいりました。
『ブラッドワーク』(2002年)、『インビクタス/負けざる者たち』(2009年)
今回の企画は、当然35mmフィルムで見るとあるので、クリントイーストウッド監督の古い方の部類に入る作品が中心ですが。
35mmフィルムで、それもクリントイーストウッドとなると如何にも映画を見ているという気分にさせてくれます。
『ブラッドワーク』は、ミステリーなんですが、今一謎解きの緊迫感に足らない感じなのですが。
そんなことは構いません、当時72歳のイーストウッドが遅れてきたダーティハリーのごとく暴れまわるだけで十分です。
しかし、この人御年90歳になられるのですが、昨年は『運び屋』で監督と主演もしておりましたし、いままた作品をとっておられるのだとか。
まさに不死身とは言わないですが、脱帽いたします。
『インビクタス/負けざる者たち』は、南アフリカのネルソン・マンデラが主人公の作品。
27年間の投獄から、人種差別政策の転換期に大統領となった人ネルソン・マンデラ。
まさに、クリントイーストウッド好みの話といったら失礼ですが、骨太なお話です。
クリント・イーストウッドっていったいどんな人なんだろう
西部劇から始まり、刑事役ダーティハリーでスターの座についた、クリントイーストウッド。
その後監督業でも多くの作品を手掛け、今回の国立アーカイブの企画でもお解かりの様に、監督としても成功を治めた人で、今でも現役です。
イーストウッドの作品を見ていると、いくつかのキーワードが浮かんできます。
まずは、アメリカという国をこの人に感じる方が多いのでは。
それも、ご本人はかなりの愛国者。
作品の中にもそれを強く感じる箇所が出てまいります。
そして、男らしさ。
今の日本人には、数少ないタイプですね。
実は、このほかにもこのお方がもう一つ良くわからない所があるのですが。
何かまだ底を見せていないような気がしてならないのですが。
それが、一体なんなのかこれからも彼の作品を通して、考えてみたいのですが。
皆さんは、彼のことをどう見ていらしゃるでしょうか。
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