カンヌ映画祭4冠、原作村上春樹となれば見逃すわけにはゆかない作品となるのではという期待感を胸に映画館に。出来栄えはカンヌがお墨付きくれたことだけのことはありますね。日本映画界で現在できうる限りの渾身の一作ということでしょうか。
三時間の作品
昨今の映画でも3時間は長いですね。
かといって、見ていて退屈はしませんでした。
では、作品に満足かというと、それは・・・・
原作は読んでないので、何とも言えないのですが。
設定が、オシャレすぎるといいますか、そんな登場人物はそういないだろうな。
まあ、その点小説は自由ですから、なんとでも書けると思うのですが。
その分感情移入ができないのも事実。
なにせ原作者は、ノーベル文学賞の候補に挙がるお方。
村上春樹の作品は、短編小説を一編読んだことがあるぐらい。
その時の感想は、カフカのリメイクだな。
そして、今回の『ドライブマイカー』の作品を映画で見ての感想は、チェーホフのリメイクだな。
あくまで、個人的な主観ですから。
著者のアジアや海外における人気は、絶大なものですし。
純文学という枠の窮屈さ
原作は、純文学というカテゴリーに入るわけですが。
まあ、そんな枠はなくなりつつあるのかもしれませんが。
いわゆる、大衆文学とは一線を画す存在でありまして。
人間とはなんぞや、そんなものを見つめてゆく作品群とでも考えればいいでしょうか。
純文学を読むと思うのですが。
人間とはなんぞや、そんなもんわかるわけないと思ってしまうわけで。
そんなことに時間を費やすのは無駄とまでは言わないですが。
所詮人間はわからないもの、そう考えたほうが自然な感じがするのですが。
所詮人間はわからないものというほうが、かえって人間の本質に迫っているように思えるのですが。
人間とはなんぞやなんて作品は、どんどん迷路にはまってゆく感じがしてならないのです。
映画は自由に楽しむもの
世界的な小説家の原作の映画化。
それだけで、上に書いたようにいろんなことを考えさせてくれます。
めったにお目にかかれない機会ですので、ぜひ一度鑑賞を。
感想は、それもまた個人の自由です。
映画『ドライブマイカー』公式サイトhttps://dmc.bitters.co.jp/
にほんブログ村
コメント