映画『響け!情熱のムリダンガム』、荒川区のカレー屋さんが配給元だと。その意気込みはかいますが、残念ながら受けるとは思えない。なんと言ってもカースト制度という身分制度が理解できないし、現代でも未だ残っている、その現実感が伝わってこないのが残念
シアター・イメージフォーラムにて上映
インド映画で、インドの古典楽器ムリダンガムの演奏に情熱をかける青年の物語。
上映場所から言って、メジャーではお目にかかれない作品ということに。
結論からいって、文化の違いもあるし、この作品に情熱をかけたほど、日本では受けないだろなと。
まず、カースト制度が理解できない。
インドでは、未だ残る身分制度であるというところまでは、わかるのだが。
そのカーストの壁を打ち砕いて、主人公が、ムリダンガムの奏者になろうとする、その大変さは、我々には理解できない。
だから、この映画を観たインド人と日本人では、理解度が違ってくるのもしょうがないことで。
ただ、作品を海外で理解してもらおうとしたら、もっときめ細かい作りをしないと。
インド映画自体それほど日本で紹介されないですが。
歌と踊りが必ず入って来る、大ざっぱな作品というイメージを持ってしまいます。
たしかにそれがハマった人には、コアなファンが存在するのも確かですが。
安易な成功談に見えてしまう。
カーストの壁を打ち破って、主人公がムリダンガム奏者になり、テレビの音楽番組で活躍する。
なんかできすぎてると思ってしまうのは、私だけだろうか。
カーストによる差別って、もっと深刻なものではないのかなと。
現代社会にいまだ残る身分制度。
そのなぜと現実を描かないと、理解度は深まらない。
インドに住み生活している人には、肌感覚でわかるのでしょうが。
日本では難しいよな。
いろんな民族がいて、いろんな言語があって、それぞれに生活習慣が違って。
それらが、一つの国家の中で一緒にやってゆく。
その中で、必然的に生まれてきたとも言えるカースト制度。
まずこれが理解できないと、インドという国も見えてこないし。
それを理解する必然も感じないし。
となると、今回のような作品ももう一つピンとこないわけで。
もっと世界に訴えかけるインド映画が観たいな。
映画『響け!情熱のムリダンガム』公式サイト:https://www.imageforum.co.jp/theatre/movies/5720/
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