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それでもアメリカを目指すメキシコの若者、『息子の面影』あまりにも過酷

命の危険を冒して、アメリカを目指すメキシコの少年。日本に住んで生活を送ると、そんな考えなどさらさら浮かばない。それはそれで、幸せなんだろうけど。生きてゆくことが切実でなくて、お手軽に人生がおくれてしまうのは、なんか生が凝縮してない気がしてならない。
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EUフィルムデーズ 国立映画アーカイブ『サンレモ』老いをみつめて

誰にでも平等に訪れる老いと死。いつかその時が自分にも訪れる、そう考えさせられる映画『サンレモ』。だから、見ていて決して快いものではない。しかし、その時を忘れてないもののように、いつまでも力に任せた人生を送れるものではない、有り様を考えよう。
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EUフィルムデーズ2022国立映画アーカイブ「恋人はアンバー」

アイルランドの片田舎1990年代、ゲイとレズの高校生カップル。こう書くだけで、このカップルの学校生活での苦労が見えてきます。今よりまだ個人のセクシャリティーを尊重されなかった時代のお話です。では、現代ではもうそんなことはないと言い切れるでしょうか。
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ロシアはなぜウクライナに侵攻したのか、その答えは『ドンバス』にある

まだまだ収まりのつきそうにないウクライナ問題。なぜ、ロシアはウクライナに侵攻したのだろうか。ウクライナの映画監督セルゲイ・ロズニツァの描く『ドンバス』を見ると、その答えが見えてくる。そしてそれと同時に深いため息が、戦争に大義などないことが。
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思考が幼稚化する大人たち『鋼の錬金術師 復讐者スクー』日本の今

『鋼の錬金術師 スクーの復讐』を見た、演技人もしっかりして、映像処理も申し分ない。だけど何かが足りない、そう物語としての奥行を感じないのだ。このあたりが、劇画の映画化という限界なのだろう。物語の奥行などと言う者が持貯められない時代が悲しい。
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伝えたいことが空回り『生きててよかった』もう少しなんとかならないの

入場料を払って、期待してシートに座る、中々当たりの映画にあたることってないんですが、期待を裏切られると残念ですよね。封切り作品を見るときは賭けみたいなものなのですが、最近負けが多い気がするのですが、今回ももののみごとにハズレを引いてしまいました。
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映画監督 若松孝二『67歳の風景 若松孝二は何を見たのか』

骨のある映画監督が、いなくなってしまった。そんな昨今の日本映画の実情が悲しくなるくらい、若松孝二の存在は大きい。反体制の視点から描くその作風には、世に流されないアウトーのような魅力があった。そんな映画監督若松孝二の実像に迫る作品。
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ロシア(旧ソ連)とはどんな国だったのか 『親愛なる同士たちへ』

文化的分野だけを見ると、ヨーロッパでも屈指のレベルの国と見えてしまうロシア。果たしてそうだろうか、敵対するものを力でねじ伏せる伝統的政治手法、過去の事件からもこの国の実態が見えてしまう。荒涼とした極寒の大地に住む隣人をよく観察してみよう。
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日本映画ここまでお粗末でしたっけ、映画『とんび』に感じる落日の思い

原作が、重松清のベストセラー小説の映画化。鳴り物入りでの公開なんでしょうが、よくあるパターンの消化不良の駄作で終わってます。描こうとしたことが、映像になって説得力をもたない、空回りで終わってしまっています。 、
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『コーダ あいのうた』いい加減この日本語タイトルなんとかなりませんか

聾啞者の4人家族の中で、唯一健聴者の主人公の高校生の長女。一家は、漁師として生計をたてるも、主人公が、彼らの生活には欠くことのできない存在。しかし、彼女にだって自分の人生の選択がある、家族のためか、自分の夢か、揺れ動く少女の選択は?