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世捨て人になっても生きてゆくのは大変だ、映画『安らぎの森』

誰にも等しく訪れる老いという問題。いつかは、それと向かいあう時が来るのですが、人は何となく見ないように後回しにしがち。でも、終わりの時を意識することで、今何ができて何をすべきかが見えてくるのも事実、作品を通して考えてみませんか。
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映画『OLD』ビーチを舞台に展開するミステリー、もう海水浴は出来ない

1999年のレオナルド・ディカプリオ主演の『ビーチ』を彷彿とさせるのですが、当たり前ですが全く別物です。ただビーチという空間がもつ解放感とその真逆にある恐怖感が上手くミックスされているのは、共通点かな。まあ、脱力感覚で楽しむのが良いかと。
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昭和中期の東映映画2本を国立アーカイブスで。個性的で新鮮に感じます

『虎狼の血』『虎狼の血 LEVEL2』と東映作品に触れた昨今、かつての東映映画の隆盛期を物語る作品2本を国立アーカイブスで拝見いたしました。日本映画界の中にあって異色の路線を歩んだ東映。その歩みの中には、現代日本人が忘れてしまった元気さに満ち溢れてます。
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『虎狼の血 LEVEL2』描かれる暴対法以前の裏社会

東映映画は、今の日本映画界では異色だ。その昔『仁義なき戦い』で一世を風靡したように、日本の裏社会を描いてきたパワーは健在だ。そんな実力を思う存分ぶつけてきた『虎狼の血』そしてその続編の『虎狼の血 LEVEL2』。しかしもっと現在を描いて欲しいと思うのは、私だけだろうか。
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村上春樹原作『ドライブマイカー』カンヌ映画祭4冠で鳴り物入りで公開

カンヌ映画祭4冠、原作村上春樹となれば見逃すわけにはゆかない作品となるのではという期待感を胸に映画館に。出来栄えはカンヌがお墨付きくれたことだけのことはありますね。日本映画界で現在できうる限りの渾身の一作ということでしょうか。
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『虎狼の血 LEVEL2』公開前に改めて前作『虎狼の血』を見てみる

東映お得意の分野で、スマッシュヒットをした前作『虎狼の血』、今回続編が公開されるので改めて前作を見直してみました。やはり面白いですね、人間の本性むき出しの登場人物。わかりやすいといえば、わかりやすいのです。それだけ現代の人間は表情がなくなったのかな。
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近いけどよくわからない国、台湾、自由を勝ち取るまでの黒歴史『返校』

自由というものがいかにいいものか、そしてそれを手に入れるのはいかに大変なのか、そんな思いを新たにさせてくれる作品です。舞台は、1960年台の台湾の高校での出来事。アジアの中では、優等生で安定している台湾がいかにしていまにたどり着いたか。考えさせてくれる作品です。
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『少年の君』中国一般公開の作品としては、制約を受けながらも秀逸

現政権下で良くここまで描けたと感心する『少年の君』、現代中国の学歴偏重社会が生み出す悲劇と殺伐とした青少年の心。日本とてもはや夢を持ちずらい社会ではあるが、どこかやるせなさばかりが残る。
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『パンケーキを毒味する』いざ食してみたら毒だった、もう手遅れ?

東京オリンピックというパンケーキに酔いしれているうちに、ふと気づいたらなんかこの味おかしいぞ、なんか変な後味がのこるな。しかし、パンケーキの提供者は、難しいこと考えずに今を精一杯楽しんでくださいと言い。本当にそれでいいのだろうか。
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インドの鬼才リジョー・ジョーズ・ベッシーリ監督『ジャリカットゥ牛の怒り』

インドの鬼才リジョー・ジョーズ・ベッシーリ監督の娯楽映画とは一線を画す作品。かと言って、難解極まりないというわけではないのですが、モチーフに聖書の『ヨハネの黙示録』が出てきますので、それなりの深読みが必要となるかも。